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魔法少女リリカルなのは THE MACHINES WAR 3

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ミリィは右手で自身の顔をかざし、その手で銃弾を受け止めたのだ。

「義手だ…」

煙が握った右手から溢れ2本の筋を描く。

開いた拍子に、潰れた銃弾は床へと落下した。

「何のつもりだ?」

T‐900は銃口をミリィに向けたまま言った。

「すまない。私のスキンシップが気に入らなかったか?」

「………」

「二佐……その腕…?」

レイルが驚愕の表情でミリィに問い詰める。

「ああ……先の戦でな。その腹いせに相手の腕をもぎ取ってやった…。で、これがその腕だ」

右の掌をレイルらに見せる。掌の真ん中が焦げ付いていて、その中からターミネーター特有のチタン製の骨格が見える。

「覆う細胞は私から作られた人工的な物だ。筋肉の信号をキャッチして動くようになっている。と言っても、スカイネットから盗み出した技術だがな。奴らは恐ろしく人間の先を行っている……いや、スカイネットを作った“人間”が恐ろしいのか…?」

ミリィは手を下ろしてT‐900を見据える。

「私が義手だと知って撃ったな?ま、この“部分”だけはお前達と同類だが…」

「手を触れた瞬間分かった。だが、今の行為は癇に触る。私は貴様の玩具では無い、一人の“兵士”だ」

「T‐900、武器を下ろせ!!命令だ!!」

レイルが強く言うと、T‐900はそれに従い武器を床に落とす。

「“兵士”…か。レイル=フォスター、教育が行き届いているな。口は少し悪いが…」

「申し訳御座いません」

「謝らなくても良い。だが……惜しいな」

ミリィは左の掌を、T‐900の右頬にそっと寄せた。

「お前が人間なら……私が可愛がってあげたんだがな…」

「………」

優しい顔を見せるミリィに、T‐900は動じず表情を変えない。

いや、“動じる”という機能ないし他の感情が皆無なのだ。

「此処で油を売っている暇は無い。早速例の“あれ”を見せよう」

ミリィは背を向け、コートを大きく靡かせる。

入り口へと歩くミリィを、第5、第8小隊は追従する。

「T‐900、二佐を“貴様”等と言うな。それと、無闇に銃を撃つな」

「申し訳ありません、レイル」

レイルとT‐900の会話を聞き、ミリィは口元を釣り上げる。

「ふっ…。良く出来たマシーンだ」