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魔法少女リリカルなのは THE MACHINES WAR 4

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フェイトの魔力スフィアが車の上部に次々と現れる。

そして形が鋭い針状に変化した。

環状魔法陣に包まれたスフィアに稲妻がほとばしる。

「ファイヤッ!!」

掛け声と共に、スフィアがバイクに向かって加速し始める。

男はスフィアの弾丸を左右に切って躱す。爆発に囲まれながらも、表情一つ変えない。

全弾躱されるが、絶えず攻撃を仕掛ける。

繰り返される攻防は、どちらかの隙を与える。

不意に新たなアクションを起こせば、相手の戸惑いを誘う事が出来るからだ。

即ち、先手を打った方が有利になるのだ。

フェイトもそれは承知で、次の攻撃を繰り出そうとしていた。

「掛かれ…」

道路に設置された透明化した魔法陣――先手を打ったのはフェイトだった。

密かに車の下から展開し、対象物が触れると発動するようになっている。

男は気付く訳も無く、その魔法陣を踏み越えた。

「よしッ!!」

刹那、魔法陣が浮かび上がり魔法が発動する。

彼女の象徴である稲妻が男の周りを囲み、辺り一面が光り輝く。

そして稲妻に覆われた光線が一斉に襲う。

ブレーキを掛けて、引きずりながら車体を斜めにして止めた。

「………」

男の動向が無い事を祈りながら、窓越しに広がる土煙を眺める。

一時の静寂――。

だが、終わりではなかった。

あろう事か、男共々バイクにも傷無く飛び出したのだ。

「そんな馬鹿なッ…!?」

驚く間も無く、咄嗟にアクセルを踏み前進する。

車の先を見ると、錆び付いた歩道橋が立っていた。男はショットガンで歩道橋の階段を定め、左右の柱の部分を撃ち崩す。

左側の階段が壊れ、連なるように右側の階段も壊れた。

「歩道橋が!?間に合わない…!!」

道路からの隙間があるが、前は完全に塞がっている。通り抜けるのは無理だ。

車のフロントに8つの魔法陣を出す。

「スパイダー…」

魔法陣から稲妻がほとばしる。

「…ブラスターッ!!」

“蜘蛛の8つ目”から放出された直線状の極太レーザーは、独立した動きで歩道橋に向かう。

それぞれ着弾し、歩道橋を破壊していく。

バラバラになった歩道橋は道路に隙間を空けて崩れ落ちた。