魔法少女リリカルなのは THE MACHINES WAR 4
ヴィータ、シグナム、シャマル、アギトも、レイル達の脱走を知り45階へ向かうエレベーターの中にいた。
武装隊ではないシャマルがいるのは、シグナムに“負傷者が出るかもしれない”と聞かされた為である。
既に全員バリアジャケットを装着し、アギト以外デバイスを起動させている。
「畜生、アイツらどうやってバインドを解除しやがったんだ!?」
「今はそれより、奴らを捕まえる事だけを考えろ」
「あのままだと、レイルさん達はやてちゃんを誘拐しかねないわね」
「そのレイルって奴、そんなにヤバいのか?」
「ソイツじゃねぇ、ヤバいのはもう一人の女の方だ。気を抜くんじゃねぇぞアギト!!」
「お…おう…!!」
電光板に45と表示され、扉が開く。
エレベーターを出て、真っ直ぐに第1収監室へと向かう。
慌てる局員の中を抜け収監室に繋がる廊下に入った時、突き当たりの部屋からレイルとT‐900が武器を手に持ち出て来た。
「遅かったか…」
「管理局は対応が早いようだな」
互いに見つめ合い、ゆっくりと近付いていく。
そして目の前に着くと、双方武器を構え立ち止まった。
「部屋にいた局員は気絶させた。安心していいぞ」
「うるせぇ!!よくもぬけぬけと…!!」
「どうやってバインドを解いたか知らんが、我ら管理局の意思は変わらんぞ」
「良く聞け。何故か、新たなターミネーターがこの世界に現れた。しかも、奴は今ヤガミの近くにいる」
「それを信じろと?」
「おいアンタ、こいつを調べたんだろ。だったら他のターミネーターを識別出来る事くらい予測出来るだろ?」
「ええ。その機能があってもおかしくないとは思うわ」
「ならそこを退け」
「断る」
片刃の長剣型のアームドデバイス――レヴァンティンを鞘から取り出し、レイルの持つ銃に重ねる。
「お前達はターミネーターの恐ろしさを知らないからそんな事が言えるんだ!!」
「当たり前だ。お前達の世界を知らなかったんだからな」
「こうなったら、無理に押し通すしかないようだな!!」
「やってみろ」
衝突する中、シャマルは空間モニターを出しはやての魔力をサーチする。
「どした、シャマル?」
「……シグナム待って!?」
シャマルの言葉に、軽く左を向く。
「はやてちゃんの魔力反応がブレ始めてる!!…そ、それに……リインちゃんの…魔力反応が…消失…!?」
「なッ…!?」
「バッテンチビが…!?無事なのか!?」
「生体反応はあるけど、期待は出来ないわ…!!」
「早く行かないと、ヤガミが殺されるぞ!!」
一部始終を聞いたレイルは、銃を下ろし強く告げた。そのまま、シグナム達を撥ね除けT‐900と共にエレベーターへ向かう。
「私達も行くぞ!!」
作品名:魔法少女リリカルなのは THE MACHINES WAR 4 作家名:神威