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魔法少女リリカルなのは THE MACHINES WAR 4

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一連の後、車内は静けさに包まれていた。

軍人らしく状況を話し合う訳でも無く、ただ――人間としての当たり前の反応をしていた。

未だリインは目を覚まさず、シャマルの治癒をアギトが見守っている。

「…主はやて、大丈夫ですか?」

沈んだはやての姿にいたたまれず、シグナムが口にした。

当の本人は俯いたまま、答えない。

心配そうに見つめる周りを余所に、T‐900はショットガンの装填を解除する。

「主…?」

「………よう…」

「…?」

「どないしよう……私のせいであの人もあの人も死んだ……」

「………」

力強く頭を押さえ、焦りの表情をさらけ出す。

「私のせいで…私のせいで……!!どないしよう、どないしようどないしようドナイシヨウドナイシヨウドナイシヨウドナイシヨウ…」

「…はやてッ!!!」

シグナムの怒鳴り声が響く。

不意打ちだった為に、はやては肩をびくつかせる。

「非礼の言、申し訳ありません。……主は人の上に立つ御方です…主が弱気になると、下の者は不安にかられ統制にも関わります。此処で崩れたら、主は何の為に上り詰めたのですか!?一年前の意思はどうしたのですか!?管理局はまだ“あれ”から傷が癒えていない……此処で立ち上がらなければ未知の敵の驚異に呑まれる、管理局は終わりです!!」

「シグ…ナム…」

ゆっくりと両手を下ろし、シグナムを見上げる。

「それに、あの惨状は主のせいではありません。我等の不幸は、断ち切りましたから…」

「あ……」

自分達に運命付けられた不幸の連鎖は、主――八神はやてと“勇敢な少女達”によって断たれた。なのに今になってぶり返すなんてもってのほかだ。

シグナムの表情で我に返ったはやては、彼女を正面に見据える。

「……ごめんなシグナム、嫌な事思い出させてしもて。こんな時に落ち込んでたら…“あの子”に怒られてまう」

「主…」

「死んでいった人達の為にも、此処で挫ける訳にはいかんな!」

俯いていた顔を上げ、決意の表情を露にした。

はやての表情(かお)を見てシグナムは彼女の揺るがない覚悟を悟り、頷いた。

「せや、リインの容態は!?」

隅に座るシャマルに近寄る。

「応急処置は済みました。そろそろ目を覚ます頃でしょう」

はやてを気遣い落ち着いた口調で答える。

その彼女の掌には横になっているリインの姿があり、アギトやはやてが見守る。

「う……ううん…」

リインの声に、周りにいるアギト等数人は反応して彼女を見つめる。

やがて彼女の瞼がゆっくりと上に動き出し、その瞳が顔を出す。

(こ…此処は…?)

徐々に視界が開けてきた。多少ぼやけているが明確になっていく。

すると、自分を覗き込んでいる人陰がいる事に気付いた。

自分を心配そうに見つめている女の子――アギトだと分かった。

「ア…アギ…ト…?」

刹那にアギトが抱き付く。驚くリインを余所にアギトは涙を流す。

「アギト!?…ど、どうしたです!?」

「リインッ!!リインッ!!……良かった…本当に良かった!!」

「く、苦しいですよぉ!!」

その言葉を聞いて、慌ててリインから離れる。