魔法少女リリカルなのは THE MACHINES WAR 4
銀髪の男性が、第3医務室から姿を現した。
「レイル…?」
「もう一人の…漂流者…?」
「ヴィータもや」
後ろを向くと、密集する局員達の前に、司令の八神はやてがいた。
「はやて」
「2人とも目が覚めたようやし、話といこか」
「………」
女性もヴィータも態勢を解き、その場に佇む。
これ以上の言葉は必要無いと判断し、周囲は静まり返った。
BEAT第3棟最上階。
第一司令八神はやての一室に、はやて、リイン、シグナム、ヴィータ、シャマル、そして漂流者である2人の姿があった。
司令であるはやてと、正面には男性――レイル=フォスターがソファーに腰掛けている。
シグナム、ヴィータ、シャマルははやての後ろに、レイルの後ろにはポニーテールの女性――T‐900が佇む。
ふと、T‐900の視線がはやての側に浮かぶリインに向いた。
「……ん?」
視線を感じてリインは彼女を見るが、ジッと見られている事に戸惑ってしまう。
「な、何ですか…?」
「さっきから気になっていたんだが、それは人間なのか?」
「この子はリインフォースII(ツヴァイ)、融合騎のユニゾンデバイスです。まあ、人間ではないですけど仲良うしてください」
「宜しくです!」
「そ、そうか…。言い忘れたが俺の名はレイル=フォスター、Peace所属の一等陸尉だ。こいつは……T‐900、名前と思ってくれればいい」
「なるほどね、T‐900か…らしい名前だな」
ヴィータが腕を組んで言う。
「Peace……初耳や…」
「この町並みといい、Peaceを知らないといい………聞くが、此処はもしや魔法世界か?」
「この世界はミッドチルダ、魔法を武力とする時空管理局の地上本部が置かれています。“魔法世界”と聞かれたら、そうなりますね」
「そうか」
(成功したようだな。魔法世界は存在していた。これで…)
嬉しさ余り、口元が緩む。
「あ、自己紹介がまだでしたね。私は八神はやて、一応司令を勤めています。そして…」
「シャマルです」
「シグナムだ」
「ヴィータだ。おい、この女は機械だろ?一体何なんだよ?」
「………」
「こいつはターミネーター、俺達の世界の敵…スカイネットの殺人マシーンだ」
作品名:魔法少女リリカルなのは THE MACHINES WAR 4 作家名:神威