絶対に笑ってはいけない宇宙警備隊24時 崩壊・大運動会編
開催! 大運動会
※セットの修復は無事終了しました。
グレンファイヤー「やれやれ…やっと直ったな〜」
ジャンボット「あのまま仮セットでやっていたら……」
ミラーナイト「いずれにせよ身体は保たないだろうけど……」
ナイス「でしょうね……」
ゼロ「んで、きれいさっぱりになったわけだが」
ゼロの言う通り、先ほどまでメチャクチャだったセットは完全に修復していた。五人はそれぞれ自分たちの席に座り、談笑していた。
グレンファイヤー「なぁ。まど〇☆マ〇カのゲームって買うか?」
ジャンボット「私はそのつもりだが……」
ミラーナイト「僕的にはE〇VSのゲームが欲しいね。ウイ〇グ〇ロ使いたいし」
ナイス「いいっすねぇ〜」
ゼロ「俺はダ〇ルオー〇イザーを使うぜ!」
会話の内容は、相変わらずフリートークだったが……
『♪ピンポンパンポ〜ン』
五人「?」
そんな五人のいる事務室に、チャイムの音が響き渡った。
思わず天井を見上げる五人。
『えぇ〜まもなく恒例行事の一つである〜、大運動会が始まりま〜す。参加者の皆さまは〜、会場に集合してくださ〜い』
変な抑揚でアナウンスが流れた。だが数々の罠を経験し、その度に尻を痛めた今の五人には、この程度では笑わなくなった。
グレンファイヤー「大運動会?」
ナイス「お笑いタレント達がやるアレみたいな物ですかね?」
ジャンボット「だろうな」
ミラーナイト「僕達はどうするのかな?」
ゼロ「まだメビウスのヤツは来てないから……暫く待機してるか?」
ガチャ
全く行く気がない五人。そんな時に事務室の扉が開いた。
?「やぁ諸君!まもなく大運動会が始まるぞ!」
入って来たのは見たこともない人相の宇宙人だった。
五人「誰だお前?」
五人が一斉に口を開いた。
謎の宇宙人「俺を知らない!?……フッ!まぁ仕方ない。先代のアイツはたまたまブサイクなヤツだったからな〜。このI☆KE☆MENの俺を知らないのも無理はないか………よし教えてやろう!このI☆KE☆MENの宇宙人の名前を!」
明らかに気取ったポーズを取りながら五人に近づく宇宙人。五人は“何このウザいヤツ”と思っていた。
バット星人「そう!俺様こそ!次の映画の真の主役、バット星人だ!!」
五人「えええええええええええええええええええええええええぇぇぇッ!!!?」
五人は立ち上がって叫んだ。
ゼロ「待て待て!バット星人と言えばなぁ!」
グレンファイヤー「ずんぐりむっくりな体型でブサイクで!」
ミラーナイト「ゼットン(笑)の飼育が得意で!」
ナイス「ナイフ刺されただけで倒れちゃう!」
ジャンボット「最終回に相応しくない宇宙人じゃないか!?」
バット星人「……色々ヒドイこと言ってないか?」
五人「絶対お前バット星人じゃないだろ!?同姓同名の別宇宙人だろ!?」
五人はまだまだ驚愕の姿勢を崩さなかった。
バット星人「落ち着けぇ!今説明するから!“詳しく”説明するから!」
・
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暫くして、ようやく落ち着いたところで、バット星人が口を開いた。
バット星人「実はだな、地球に来た別個体がいただろ?」
五人「うんうん…」
バット星人「アイツはたまたまブサイクな個体だったのだよ〜アッハハハ!そう!この俺様の姿型こそ、バット星人のノーマルな人相なのだよ!」
五人「嘘だっ!」
バット星人「嘘じゃない!これからは俺様の時代だ!!我が世の春が来たァァァ!!」
高笑いをするバット星人を見て、五人は益々頭がパニックに陥った。
メビウス「バット星人さ〜ん?」
バット星人「ハハハ…ハ?」
そんな時、バット星人の背後に、いつの間にかメビウスが黒い笑みを浮かべながら立っていた。
バット星人「あのーメビウス?なんでそんな怖い顔をしているんだい?」
メビウス「いつまでも調子に乗っていると、アナタの身体にゼルダガスをかけますよ?」
バット星人「…ごめんなさ〜い!!」
メビウスの一言に、バット星人はたちまち退散した。
グレンファイヤー「ゼルダガスって何だ?」
メビウス「目薬一滴で半径3キロが吹き飛ぶガスですけど?」
五人「(゜Д゜)」
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メビウス「さぁ皆さん!こちらが大運動会の会場です!」
いつも通りの爽やかな笑顔でメビウスはガイドをしているが、五人は無口にならざるを得ない雰囲気だった。
会場には既にウルトラ戦士や何故か怪獣や宇宙人が集合していた。
ゼロ「なんで怪獣達までいるんだ?」
メビウス「この時は皆さんも戦いを忘れて、運動会を楽しむんです!」
ジャンボット「毎日こんな感じなら平和だろうな…」
メビウス「ほらほら!まもなく開会式か始まりますので、列に並んでください!」
メビウスに言われるままに、五人はそれぞれ列に並んだ。
五人の目の前にはウルトラマンキングら代表者が台の上に立っていた。
『これから、第二十万回大運動会開会式を行います』
五人「(やり過ぎだろ…)」
五人が思うのはごもっともだが、周囲の参加者達はまったく気にせず涼しい顔をしている。
『先ずは選手宣誓。参加者代表ウルトラマンさん』
ウルトラマン「はい」
宣誓の言葉は初代ウルトラマンだ。ウルトラマンは台に上がると、マイクを手に取った。
ウルトラマン「これから!うんどうかいを、はじめます!!」
参加者達「はじめます!!」
五人「ブックククwww」
ウルトラマンと参加者達の思い切りの幼児のような宣誓に、五人は吹き出してしまった。
デデーン
『全員 OUT』
五人の罰を受け持つのは……
グレンファイヤー「あなたはだぁれ?」
五人とも、この役割がある意味一番似合っているフック星人がムチを手に五人現れた。
スパン!×5
五人「イデッ!」
『続きまして、ウルトラマンキングの話しです』
五人の悲鳴など聞こえていないように、アナウンスが進行を進めた。
キングは立ち上がるとマイクを手に取り、今から話ししようとした瞬間だった。
『緊急事態!この中にキングの大切な青いハンカチを盗んだ者がいる!犯人は今すぐ手をあげろ!!』
アナウンスが流れた瞬間、辺りはざわざわし始めた。一応念のため、自分たちの懐をまさぐる五人。
ゼロ「あったか?」
グレンファイヤー「ある訳ないだろ〜」
ジャンボット「それもそうだな…」
ミラーナイト「うーん。何か嫌な予感がするんだけど……」
ナイス「…………」
ゼロ「ん?どうした?ナイス」
ゼロが硬直したままのナイスの肩を叩く。するとナイスはゆっくり振り向き……
ナイス「…なんかあったんですけど……」
ナイスの手には、青いハンカチが……
四人「!!(゜Д゜#)」
キング「それは…私の物じゃないか!?」
運悪く、キングに見つかってしまった。
ナイス「ち、違うんですっ!気がついたら持ってたんですっ!!」
『犯人には重罪を!繰り返す!犯人には重罪を!』
アナウンスもすごいことを言っていたので、必死に弁明するナイス。
しかし台の上まで連行されてしまった。
キング「キミがやったのか?」
ナイス「違いますから!!」
四人「ププブッwww」
作品名:絶対に笑ってはいけない宇宙警備隊24時 崩壊・大運動会編 作家名:バルタン星の人