より水夏な、DCPS霧羽・香澄ストーリー(ネタバレ注意)
…チリン…
窓の外で、かすかに鈴の音が鳴り響いた気がした。
「なあ、香澄。今、なんか鈴の音が聞こえ…」
…プルルルルル…プルルルルル…
「あっ……!?」
その時、手の中で携帯電話が着信音を奏で出した。
(壊れてなかったのか!?)
それは一瞬で終わり、液晶には『着信メールあり』のメッセージが…
「杉並……か?」
こんな時間に……しかも、この番号を知っているのはあいつしか考えられないが…
受信メールはカタカナのみの短いものだった。
『ナカニワニイルヨ アスミ』
「明日美…………明日美から!?」
画面を覗き込み、途端に顔色を変えて中庭へと駆け出す香澄。
「あっ…………待てよ、香澄!!」
闇の中へ消えていくその後姿を追いかけて、俺は必死に走り出した。
作品名:より水夏な、DCPS霧羽・香澄ストーリー(ネタバレ注意) 作家名:PN悠祐希