魔法少女おりこ★マギカR 第2幕 【第3話】
■ エピローグ ■
深夜…見滝原のオフィス街の大通り…
織莉子の予想どおり、そこには、多数の魔獣が出現していた。
しかし、当の織莉子は、まだ到着していない。
それでも、あすなろ市を出る前に、織莉子が事前に携帯電話で連絡を入れていた為、他の者達は、すでに現場に到着していた。
「今回は、あたし等の方が早かったみたいだな」
杏子が、少し嬉しそうに、そう言った。
「おそらく、美国さんが、そのミキさんって子と、なんらかの話しを着けてくれたんじゃないかしら?」
マミが、そう判断した。
「それは、まだ判らないわ」
ほむらが、冷静に、そう応えた。
実際、織莉子からはの連絡は、『この場所に魔獣が出る』ということだけで、その件に関して何も報告を受けていないのだ。
「でも、とりあえず、あの人がこないうちに、こいつ等、やっつけちゃえばいいんだよね?」
ゆまが、武器のハンマーをかまえながら、そう言った。
「そういうことだね。終電が駅に到着するまで、あと三十分くらい…それまでに、終わらせちゃおう!」
キリカが、両手の刃をガチガチと合わせながら、そう全員に声をかけた。
その終電に、織莉子が乗っている。たった一人で、わざわざ、あすなろ市にまで出向いていった織莉子の手を、煩わせたくないという思いだった。
それは、全員、同じ気持ちだった。目の前の魔獣の群れに対し、意識を集中させる。
そして、誰も何も言ったわけではないが、まるで合図でもあったかのように、五人が一斉に動いた。
作品名:魔法少女おりこ★マギカR 第2幕 【第3話】 作家名:PN悠祐希