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PN悠祐希
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魔法少女おりこ★マギカR 第2幕 【第3話】

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■ 第3話 青き剣閃、再び 【前編】 ■


 翌朝…
「ほんとだってば! あたしは、この目で、ハッキリと見たんだ! あの姿! あの武器! あの髪の色! あの顔! あれは間違いなく…さやかだった!」
 ダイニングに集合した面々に、杏子が声を荒げながら、そう訴えていた。
 昨晩に見た、自分達以外の魔法少女が…《美樹・さやか》だった…と。
 そこには、朝食の支度をしている織莉子と まどか、通いのキリカ以外の、居候軍団全員が集まっていたが…
「夜の公園でしょ? 見間違いじゃない?」
 まずはマミが、真剣な表情で、そう訊き返した。大抵の冗談は笑って流すが、今の杏子の話しは、もしも担ごうとして言っているなら、笑える冗談ではなかった。
「…杏子…いくら心残りだからって、幻覚を見るようになったら、おしまいよ」
 ほむらが、それは冷めた表情と口調で、そう告げた。
「幻覚なんかじゃねえって! ゆま、お前だって、アイツの顔、見てるだろ?」
「たしかに、見たけど…でも、ゆま、その《サヤカ》ってお姉ちゃんのこと、見たことないから…」
 つまり、魔法少女を見たことは認めるが、それが『美樹・さやか』であったという証明にはならなかった。
「だいたい、あなただって、あの時、あの場所にいたのなら、解っているでしょ? 美樹さんは、間違いなく…」
 マミが、そう言いかけて、声を詰まらせた。
 それを見て、杏子も、これ以上話すのを、少し躊躇いはしたが…それでも、続けた…
「あ、あたしだって、なにも、希望や願望だけで言ってんじゃねぇよ…ただ、見ちまったんだよ!」
「百歩譲って…あなたが見た人が、本当に美樹さんだったとしてもよ?…どうして、あなたを見て、逃げたりするのかしら?」
 マミが、そこを突っ込んだ。
「それは…そんなこと、知るかよ…」
 そう…もしも、杏子の言うとおり、それが、本当に美樹・さやかであったなら、逃げる必要はないのだ。
「それで…これだけ、持って帰ってきたというわけね」
 ほむらが、テーブルに視線を落とした。
 そこには、グリーフシードが数個、置かれている。昨晩、杏子と ゆまが、公園に残されたままのソレを、拾い集めてきたのだ。
「そりゃ、あたしだって、人の置き忘れなんて、欲しくなかったさ。けど、放っておくわけにもいかないだろ。この前みたいに、それを回収しない限り何度もよみがえるような奴だって、現れはじめてるんだからさ」
「でも…」
 と、朝食を運んできた まどかが、口を挟んだ…
「その、《美樹・さやか》って人…みんなにとって、本当に大切な人だったんだね…」
 その表情は、本当に悲しそうだった。まるで、自分の親友の話しを聞いていた…そんな感じだった。
「どちらにしても、ここで、これ以上話していても、答えの出る問題じゃなさそうよね。まずは、ご飯を食べて、頭を切り替えたら?」
 織莉子も、残りの料理を持って、やってきた。
「ごめ〜ん! 遅くなっちゃって! 寝坊しちゃった!」
 そこに、ちょうどキリカがやってきて、とりあえず話しは終わりにし、朝食をとることとなった。
 その後、ほむら、マミ、キリカは学校へ行ってしまった為、この話しは、『杏子の見間違い』ということで終わることになった。いや、終わるはずだった。