ARMORED CORE Another Story
012
「フレーム、内装、その他各所異常無いです。正常に起動・動作してます。」
「おっし、んじゃこれで調整は終了だ。お疲れさん。」
「ふぅ・・。普通に動かすより疲れるな。」
レヴィンがコックピットで一息付いていると、いきなり警報が鳴りアナウンスが入った。
[広域レーダーが10時方向に敵影を捕捉、各員戦闘配備。 繰り返す10時方向に敵影を捕捉、各員戦闘配備]
そこへコックピットのレヴィンへ通信が。
「聞いた通りだ、此処での初仕事だしっかりやれ。」
「シェーナさん! 敵の勢力は?」
「ACが一機に装甲車が六両だ。」
「AC・・・、接敵までは?」
「ティム! 接敵までどれくらいだ!」
ダルシェナがレーダー要員のティム・ライアに叫ぶ。
「あと280秒!!」
「だそうだ、時間がないACを戦闘モードに移行させておけ。ナタル!!」
「大丈夫です、いつでも行けます。」
といつの間にかMTに乗り込んでいたナタルが答える。
「よし、ヘイレン!!」
「おっしゃ、ニーヤ。 ハッチ開放!」
「了解!!」
ヘイレンの助手をしている女性メカニックのニーヤ・アルムが後部ハッチを開放する。
「ちょっ!? まさかこのまま後ろ向きで降ろすんですか? コンテナ内でブースター吹かせたら大変なことになりますよ!?」
「安心しろ、そんなバカな事はしないさ。 今お前さんのACが固定されてる所はカタパルトになってる。 そのままの姿勢で外に射出するんさ。」
「カタパルトって・・。どうなってんですかこのトレーラー。 こんなの見たこと無いですよ。」
「そりゃそうだろうねぇ。 そんな事より時間がない、射出したらブースターで姿勢を制御して着地しな。お前さんを出さないとナタルが出られないからね。 手本は見せられないよ。」
「大丈夫です。 これでも一応元レイヴンですし。 それくらいは出来ますよ。」
「そうかい。 そりゃ結構。 ヘイレン!! 射出準備は?」
「カタパルト接続確認。 行けるぜい!!」
「んじゃ、カウント行くよ! 5・・4・・3・・2・・1・・射出!!」
「うおっ・・!」
トレーラーに積まれている簡易カタパルトと少々侮っていたレヴィンにACの回避運動程ではないが結構なGが掛かかる。
それでも冷静にブースターを吹かし着地。
そのまま、ナタルの射出の邪魔にならないように横へずれる。その直後ナタルのMTが出てきてキレイに着地する。
「ナタルさん! 装甲車六両任せてもいいですか?ACは俺が引き受けます。」
「分かった。気をつけて!」
「もちろんです。じゃあ、行きますよ!!」
作品名:ARMORED CORE Another Story 作家名:TaMaNeGi