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ARMORED CORE Another Story

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   002


翌日の早朝レヴィンは夢から目を覚ました。

「はあ、はあ、はあ・・またあの夢か。最近めっきり見てなかったのによ。一体なんだってんだ。」

寝て体力を回復するどころか疲れた顔をしてしていた。

その『夢』とは?

こんな時であれだが元々彼はレイヴンなのだ。

そう、人型兵器 AC(Armored Core)を駆り企業などあらゆる団体、個々人から依頼を受け戦
場を縦横無尽に駆け巡る。

そのパイロットが『レイヴン』と呼ばれる傭兵達であった。

ACの戦力ははそのパイロット『レイヴン』に依存することが多く殆どの『レイヴン』がグローバル・コーテックスと言う管理組織に登録され管理されていた。

彼もほんの3年程前まではそのうちの一人に過ぎなかったのである。

それ以前、彼がレイヴンを辞めた時から5年ほど前、人類初の偉業を行なっているのだがそれはまた後で話そう。

そして、彼が見ていた『夢』というのも彼が『レイヴン』だった頃に由来する。

その内容が一緒に同じ依頼に出撃した僚機が戦場で出て来た敵AC側に寝返り裏切られ命からがら撃破すると言う夢だ。

しかも、相手を撃破するときの声がはっきりと聞こえるのだ。

断末魔のように。
 
そして徐々に今まで撃破してきた敵の悲痛な叫びが聞こえてきてそのまま朝になる。
といった具合だ。
「最悪だよ・・。朝からこんなのナシだって。」

やんなっちゃうよ、と愚痴をこぼし支度を始める。

支度と言っても保存食を軽く食べ、焚き火の火を消す位だが。取り敢えず今日の目標移動距離を決める。

「まあ、今の時点で4分の1進んだ訳だから今日は頑張って半分まで行きたいね。」

目標を決めて、

「よっし、行くか!」

と意気込んで洞窟を後にする。



「ふう、結構歩いたな。」

と言葉を漏らす。昼間になり大分日が昇っている。

そろそろ正午になるのか。そんなことを思いつつ。

携帯端末を見て意外と進んでいることに気付く。

昨日は止まりながら休憩もしていたが今日は全くと言っていい程していない。

勿論、水分や食料は摂取しているが立ち止まらずにでも出来るのでそうしているのだ。

おかげで結構な距離を進んでいる。

その他にも、天候も要因の一つだろう。砂漠では珍しく今日は曇なのだ。

暑すぎず、寒すぎず。かなり動きやすい天気であった。

「いやー、意外と今日はツイてるな。まあ、あんな夢を見たんだこれくらいな事が無いと割に合わないってもんだよ。」

そんなどうでもいい独り言を言いながら歩いていると。

「ちょっと、やめてください!!」

なんだ? 声のトーンからして女の子?

「おいおい、そんなつれねえこと言うなよ。第一俺たちが乗せてくれって頼んだら快く乗せてくれたじゃんよ~~?」

これまた、変な野郎だな。

「それはっ・・! あなた方が困っていらしたからであって別にそう言う事じゃ無いです!!!」

気になったので声のする方まで行ってみた。するとライフルを持った男二人組みが女の子をナンパ?していた。

「そんな事言わねーでさー。 いいじゃん?ちょっとぐらい。」

と一人が迫りジープから少女を強引に降ろさせた。ひでえな、最早ありゃナンパなんてもんじゃ無いな。

もう半分脅迫に近い。なにせ手にライフル持ってんだもんなぁ。

タチ悪いなありゃ。どうするよ? いっちょ助けに行く? でもな~、面倒事はゴメンなんだよな。

「つっても、こんなの見過ごせる訳もねえだろう。 相手の女の子めっちゃ困ってるし。つーか、あいつら一体何処の軍だ? いや、軍じゃないのか。あんなライフルだけのお粗末な装備な訳ねえもんな、企業の正規軍がさ。んじゃ、ゲリラか? だったら、尚の事だな。見過ごす訳にはいかない。」

と言い、こっちの装備を確認する。

ハンドガンが二丁にそれの予備弾倉がそれぞれ一個づつ。

あんな、カッコイイ事を言っては見たもののぶっちゃけ不利に違いは無かった。

まあ、あんな野郎どもを相手にするんなら何とかなんだろ。

とか落胆的な事を考えつつ、忍び足で敵に近づくレヴィン。

運良く相手からこちらは見えない所にいる。物陰に隠れながらギリギリまで近づいていき・・。

タタタッ。

小走りで相手にの背後に近付き、銃を構える。
"スチャ"

「動くなよ。1ミリでも動いてみろ、あんた等の頭に風穴が開くぞ。その子から離れるんだ。」

「って、てめえ。いつの間に!!?」

”バン”

威嚇のために敵の足元めがけて銃弾を放った、つもりだったのだが・・・。

「いってえ!!」

反対側で銃を構えていたもう一人の足に当たってしまった。

『しまった!!威嚇のつもりが足に!?こうなっては仕方ない・・・。』

「聞こえなかったのか? もう一度言うぞ、その子から離れろ。そして銃を捨てて地面にうつ伏せになれ。」

「くっ・・・。」

だめだと観念したのか、二人は銃を捨てうつ伏せになった。

そのままレヴィンは二人が持っていたライフルを取り上げると。

「逃げるよ! ジープに乗って!」

と顔をゲリラに向けたまま少女に話しかける。

「は、はいっ。」

彼女は困惑していたようだが言われたとおりジープの運転席に乗りエンジンをかける。
そしてレヴィンも乗り込む。

「出して!!」

それを聞いた彼女はジープを発進させた。

作品名:ARMORED CORE Another Story 作家名:TaMaNeGi