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魔法少女リリカルウィッチーズvol.2

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シャマルからコーヒーを受け取るとミーナはそれを一口含む。
「こんなに沢山…これ、全部目を通すんですか?」
机に積まれた書類の山を見たシャマルが訊く。
「えぇ。それに、それだけじゃなくてサインして提出しないといけないものもあるんです」
「大変ですね…。はやてちゃんより多いかも…」
「ほとんどはネウロイ関連ですけどね。ところで、あなた達って八神二佐と付き合いが長いと聞いているんだけど…どのくらいなんです?」
ミーナが質問する。
「私達がはやてちゃんに出会ったのは、今から11年前…はやてちゃんが9歳の頃です」
「そんな昔からなんですか」
「はい。その頃のはやてちゃんは足が悪くて、病院にかかりきりでした。出会うきっかけになったのは、はやてちゃんの9歳の誕生日…はやてちゃんが『夜天の書』という魔導書を持っていたことから全てが始まりました」
「……」
その後シャマルは、夜天の書に関する事、自分達は元々それの防衛のための騎士であること、先代のリィンフォースのことなど夜天の書に関する事件の事をミーナに話して聞かせた。

「よし、ルッキーニ!泳いでレースするぞ!」
「いいよ!」
「私もやるー!」
「はっはっは。どれ、私も参加しよう」
「私もやりたい!」
「僕もいいですか?」
こうしてシャーロット、ルッキーニ、美緒、スバル、エリオによるレースがスタートしようとしていた。
「私に負けた者は明日、宮藤達と共に訓練への参加をペナルティとする。シャーリー、エーリカ。例えお前達でも、だ」
瞬間、全員に緊張が走る。
「えー、やだー!」
「朝ゆっくり寝れないのはやだよー!」
「は、はは…」
「僕たちも、でしょうか…」
「当然だ。はっはっは!」
「シャーリー…」
ルッキーニが泣きそうな顔でシャーリーに寄っていく。よほど訓練が嫌なようだ。
「落ち着けルッキーニ。皆もだ。少佐、要は勝てば良いんだろ?」
「そうだ。どんな手を使っても良いぞ。私は負けるつもりはないからな。伊達に扶桑海軍にいるわけではないところを見せてやろう」
「どんな手でも、良いんだな…?」
「ああ」
それからシャーロットは美緒以外の四人を集め、何やら話す。その後、全員がスタート位置につく。ちなみに飛び込み台からのスタートではない。
「位置について……よーい…」
芳佳がそこまで言うと、シャーロットの頭と腰から耳と尻尾が出てくる。魔力を使う合図だ。
「どん!!」
芳佳が言うと同時、美緒はスタートを切る。自信たっぷりに言っていた通り、速い。オリンピックなら余裕でメダルを貰えるだろう。
「行くぞ!」
シャーロットが泳ぎ出す。ばた足にも関わらずこちらも速い。いや、ばた足で普通こんなスピードは出ない。彼女は固有魔法『加速』を用いてスピードを上げているのだ。他の四人はというと…
「は、はやっ!」
「よ、四人を引っ張ってこれだけのスピードが…」
「いけーっ、シャーリー!」
そう。他の四人はシャーリーを真ん中にそれぞれお互いに水中で手を繋ぎ、シャーリーに牽引してもらっているのだ。
その差はぐんぐん縮んでいく。
「うおぉりゃぁぁぁー!!」
気合いをいれたばた足で食らいついていくシャーロット。
『やるな』
思いながら美緒はさらに差を開こうと速度を上げる。こちらも魔力を解放したようだった。ペースが上がる。

そして。

結果は。

僅差で美緒が先に壁にタッチしていた。
「くっそー、負けたー!」
「もう少しだったのにー!」
「私の睡眠がぁ…」
「いやしかし、途中は危なかったぞ?私も思わず魔力を解放してしまったしなぁ。はっはっは」
よって、シャーロット、エーリカ、ルッキーニ、スバル、エリオの翌日の早朝訓練が確定した。
「そろそろ上がろっか」
ティアナが言うと、一同はプールを出た。

プールを出て風呂に入り、昼食を済ませると芳佳があるものを見つけた。
「坂本さん、卓球台です」
「ん?おぉ、食後の腹ごなしにちょうどいいな。皆でやってみるか」
卓球大会が始まろうとしていた。芳佳と美緒がルールを説明する。
「それから、さっきレースで負けた者で卓球で私に勝った者は訓練を無しにしてやろう」
死にかけていたエーリカ、ルッキーニの瞳に希望の灯が灯る。
「ただし、負けたら訓練は二倍だ。覚悟しておけ」
「絶対勝つ!」
声を揃えてエーリカとルッキーニは叫んだ。
試合はダブルス形式で行われる。AブロックBブロックに分かれ、芳佳・美緒ペアはAブロックシードとなる。
Aブロックは芳佳&美緒ペア、リーネ&ペリーヌペア、ティアナ&キャロペア。Bブロックはエーリカ&ルッキーニペア、シャーロット&バルクホルンペア、サーニャ&エイラペア、スバル&エリオペアで行われる。
「少佐と戦えるのは一組だけなんだ」
「決勝まで残れなかった奴は問答無用で訓練か」
「決勝に残っても少佐達に負けたら訓練二倍…ルッキーニやハルトマンにとっては地獄だろうな」
誰ともなく言葉を交わし、卓球大会がスタートした。

Aブロック一回戦。
リーネ&ペリーヌペア、ティアナ&キャロペアに奮戦虚しく敗北。
Bブロック一回戦。
エーリカ&ルッキーニペア、スバル&エリオペアに大量リードで勝利。
「む、無理だよあんなの…」
「気迫に圧されましたね…」
敗者二人はこう語った。
Bブロック二回戦。
シャーロット&バルクホルンペアVSサーニャ&エイラペア。
「リベリアン、あまりでしゃばるな」
「いいや、今のは私じゃなきゃ反応できなかっただろ」
「何?そんなことはない。私でも返せた」
「見栄張るなって」
「見栄など張っていない!」
「あ、あの…」
「仲間割れすんなよなー」
こんな感じで相手チームをおいてけぼりにしながらもシャーロット&バルクホルンペアが勝利を納めた。
Aブロック二回戦。
芳佳&美緒ペアVSティアナ&キャロペア。
経験者である二人を前に為す術なくあっさりとティアナ達は敗北してしまった。
Bブロック二回戦。
エーリカ&ルッキーニペアVSシャーロット&バルクホルンペア。
「ルッキーニ、負けないからな!」
「うじゅ…」
「お、おい…ルッキーニ?」
「うじゅじゅ」
「目が据わってる…本気だ」
「あぁ…そのようだな。ハルトマンも目が据わっている」
試合開始。僅か数分にして決着が着いた。エーリカ&ルッキーニペアがシャーロット&バルクホルンペアを相手に1セットも与えることなく勝利した。
「今日のあいつらは本気だ」
「そんなに訓練が嫌なのか、あの二人は…」
シャーロットとバルクホルンが呟いた。

そして決勝。
芳佳&美緒ペアVSエーリカ&ルッキーニペア。
「エーリカさんとルッキーニちゃんが相手かぁ…」
「よく勝ち上がってきたな。執念とは恐ろしいものだ」
「少佐、絶対勝つからね!」
「うじゅ!」
「ルッキーニちゃん、さっきからうじゅしか言ってないような…」
「はっはっは!いいぞ、全力で相手をしてやる。本気で来い!」
こうして、試合が始まった。
序盤、エーリカ&ルッキーニペアが勢いで芳佳&美緒ペアを圧倒していく。しかし、芳佳&美緒ペアも負けじと反撃していく。あっという間にゲームは最終戦、5セット目に持ち込まれた。
「やるな、正直ここまでとは…」