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狐甲伝

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白髪の男こと”自来也”の元から離れ、今屋根を駆ける金髪 に蒼い瞳のこの青年、 名を”うずまきナルト”という。 今はこの様な姿をしているが、本来の彼はまだ14歳程 の少年。 彼はこの世界で最も強大な忍びの里”木ノ葉隠れ”の忍者で あり現在は木ノ葉の三人と謳(うた)われる、 仙人チャクラを操り多くの蝦蟇(ガマ)達と心を通わせ、彼らを口 寄せする蝦蟇仙人自来也に師事し、 その師匠と共に木ノ葉隠れの里が在る火の国の土地を中心 に渡り歩き修行を重ねている。

ナルトはつい数時間程前に辿った道を辿りながら、師匠で ある自来也のチャクラを探す。 彼が手に握るカエルの形をした財布の口からは溢れんばかりの紙が詰り 漏れ出ていた。

「今回もたっぷり稼げたってばよ。まあ、最近は勝ちすぎ た結果か一部の賭場では出禁くらうけど。変化後の姿もそ ろそろ変えねえと」

愚痴を零すもその表情は極めて緩んでおり、ほくほくとし た顔を隠す事もせず彼は大事そうに財布を服の中にしまう 。

財布が服の中に収まったところで、ナルトは辺り一面に気 を張り集中する。自来也程の忍のチャクラなら隠そうとし なければとても 強大で判りやすいものなのだが、如何せん彼は修行の一環 と称してこうしてナルトが離れている時に気配を消しチャ クラの波動を隠す。 なので、ナルトはこうして自身のチャクラを気に込めて、 周りに微かに残留するほんの僅かなチャクラの波動を嗅ぎ 分け、自来也を探している。

最初こそ、チャクラコントロールの扱いがとことん苦手な ナルトは全くといっていい程自来也のチャクラの波動を嗅 ぎ分けられず、数日後自来也が 呆れながらナルトを迎えに来るまで森の中を彷徨(さまよ)ったもの だ。だが、少しずつながらもチャクラコントロールに慣れ ていき、 今では少し遠くに離れていても十数分程で自来也を見つけ られる様になってきた。

辺りに気を張りながら少ししたところでナルトは自来也の チャクラを感知する。 さっさと合流しようと、駆けるスピードを速めようとした 矢先、ふと、妙な波動を感じた。

「・・・?」

波動は弱っているかの様に微弱にしか感じられなかったが 、微かに感じたその波動は一般人が暮らす町の往来で感じ るには質が高く、 なにより重かった。 駆ける足を止め、辺りを見回すように視線を彷徨わせる。 ナルトはもう一度辺り一面に気を張りなおしてはみたもの の先程の波動は感じられなくなっており、不可解な現象に 首を傾げた。

「何だったんだってば?」

何時まで気にしててもしょうがないかとナルトが再び自来 也の元へ駆けようとした時、まるでナルトを引き止めるか の様にナルト自身の腹部に熱が篭る。

「!?」

腹部の熱は脈打ち、ずきずきとした痛みと共にナルトを苛 む。 思わず腹部を抱えしゃがみこむも、腹部の痛みは何かを警 告しているかの如く次第に強くなってゆく。

余りの激痛に一瞬目の前が眩み、傾斜の付いていた屋根に 乗っていたナルトはそのまま斜面を転げ落ち、下に落下し た。 落下した先は建物と建物の間で路地になっており、狭い路 地と建物同士の屋根に光を遮られ薄暗い。 受身も取れず地面に叩きつけられたナルトは、全身に痛み を感じながらも今尚痛みを増してゆく腹部の痛みに呻く。 額から玉の様な汗を流しながら、白濁としてきた意識を歯 を食いしばることで繋ぎ止める。

「ぐっ・・・、・・っ・・が・・っ」

残り少ない気力を奪うよう一際痛みが増した時、暗転する 視界の端に所々翅の切れたボロボロの緑の蝶が映った。

「・・・ちょ・・・っう・・?」

蝶がナルトのすぐ側で落下したのを視界で捕らえたのを最 後に、そのままナルトは意識を手放した。

作品名:狐甲伝 作家名:安喰修