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Fate/Zero ~MAKAISENKI~

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「さあな、俺にもわからん。お前は魔術師なんじゃないのか?魔術で見てみればいいだろう」

それもそうだ、自分は真っ当な魔術師ではないがそれぐらいは自分でもできる。
解析の魔術を使いバーサーカーのステータスを見てみると…

「何だ…これは…」

【クラス】バーサーカー
【マスター】間桐雁夜
【真名】鷹上(おうがみ)シンギ
【性別】男性
【身長・体重】184cm 76kg
【属性】中立・悪

【筋力】B   【魔力】E
【耐久】B   【幸運】D
【俊敏】A   【宝具】A+

【クラス別スキル】
狂化:E
理性を奪い、ステータスをランクアップさせるスキル。
狂気に堕ちた魔戒騎士である暗黒騎士である為このスキルはほとんど発動しない。

【スキル】
召喚術:B
魔界から鎧や魔導馬を召喚できる。
ただし、ソウルメタルやデスメタルを介しなければならない。

法術:C
魔戒法師が魔導筆や札等を用いて扱える術。
シンギは特に結界術や治療術に長けているが攻撃術には滅法弱い。
なお、魔力を用いないので対魔力では防御できない。

騎乗:B
魔導馬を操るが故に幻想種を除くあらゆる獣を乗りこなす
現代の乗り物にもある程度騎乗できる

無窮の武練:B
如何なる精神状態でも十全な武芸を見せる。

気配察知:B
敵の気配察知する。このランクなら数十mをカバーできる
ホラー相手ならばランクが1ランク上がる。

異常、そうとしか言えなかった。
狂化の恩恵を受けていないのにバーサーカーにしてはこのステータスは異常だ。
魔力と幸運は低いが、これは三騎士と同等だ。
それに気になる部分も多い、魔戒騎士、魔戒法師、デスメタル、ソウルメタル…
自分は魔術には疎い為、あまり知り得ている訳ではないが、どれも聞いたことがなかった。

「お前は何なんだ?」

「魔戒騎士…そうとしか言えないな」

答えになっていなかった。

「…!!そうだ!桜ちゃん…桜ちゃんは何処だ!?」

ふと、思い出したこの間桐家に連れて来られた思い人の娘。
そうだ、自分はあの子を助けにここに戻ってきたんじゃないか!
そう思い目の前の男に尋ねた。

「桜という子なら…無事だ。少し傷を負ったがな」

「そうか…よかった…」

桜が無事な事にひとまず安堵した。
そして、もう一つ

「臓硯は如何した?」

「臓硯?あの老人の事か?それなら俺が殺した」

「何だって!?」

すぐには信じられなかった。
あの爺が死んだ?あの殺しても死ななそうな親父が?

「さて、お前に聞きたい」

いまだ混乱してる雁夜にバーサーカーは声を発した。

「何だ?」

「お前はこの聖杯戦争…どうするつもりだ?」

そうだ、臓硯が死んだ今、自分が聖杯戦争に参加する意味がない。

「あの桜という子の体にまだ蟲が残っているが…それなりの準備をして、治療すれば助けられる。時間は掛かるがな」

「本当か!?」

「ああ、その上で問う。お前はこの聖杯戦争…どうする気だ?」

桜の体が戻るのならそれをしてもらいたい。
だが、桜がこんな目にあったのは誰のせいだ?
そうだ、全ては彼女の父親、遠坂時臣の性だ。
そう思うと、心の底から怒りが湧き上がってきた。

「俺は桜ちゃんをこんな目に合わせた彼女の父親、時臣に思い知らせてやりたい桜ちゃんの苦痛を!」

「それでどうする殺すのか?彼女の父親を」

「ああ、そうだ。俺はこの手で時臣を殺す!!」

桜をあんな目に合わせたのだ。
自分が手を下さなければ気が済まない。

「そうか…お前が決めたのなら口出しをする気はない。基本的に俺達は人間の争いには不干渉だしな」

俺達?気になる言葉があり、尋ねようとしたが、その前にバーサーカーに遮られた。

「だが、自分の父親が死んだと聞いて、あの子は如何思うだろうな」

桜ちゃんが如何思うかだって?
そんなの決まっている桜ちゃんは……

「悲しむ事になるのか…」

桜だけではない彼女の姉である凛もそして何より自分の思い人で時臣の妻である葵も…

「そうだ、まだあんな幼い子供だ。あの子にお前は…父親を殺したと言えるのか、そして…」

――その事で恨まれても受止める覚悟があるのか

「…」

何も言えなかった。
バーサーカーの言っていることは正しい。
だが、それでも自分の心が納得していなかった。

「…今はまだ悩め。だが、この聖杯戦争中に答えを決めろ。どんな選択をしようと俺はお前を責めない」

「……分かった」

その答えに満足したのか、バーサーカーはその事について何も言わなかった。

だがまだ終わりではなかった。
バーサーカーが突如どこからともなく取り出した細身の剣を雁夜に突き出したのだ。
当然、雁夜は動揺する。

「何を!?」

まさか、ここに来て狂化したのか!?
もしそうだとすれば、自分の命が危ない。
そう思い、3度までの絶対命令行使―令呪を使おうとするが…

「ここで誓えマスター」

その言葉を聞いて動きを止めた。

「あの子の…"守りし者"としてあり続けると…必ずこの戦争で生き残ると!!」

窓からの月光がバーサーカーに降り注ぐ。
この時雁夜は鎧を着たバーサーカーの姿を幻視した。
あの漆黒の禍々しい鎧ではなく、何か別の…

「俺も誓いを立てよう、ここにあり続ける限り人を守り続けると!!」

「貴様の覚悟を…俺が剣を預けられると信頼できるほどの覚悟を俺に見せてみろ!!」

「この俺にお前の意思を…認めさせてみせろ…」

この男はバーサーカーなどではなくセイバーの相応しいんじゃないか?
そう思えるほどの覚悟と気迫だった。
バーサーカーとして召喚してしまったのが申し訳なく思えるぐらいに…

「ああ、お前の覚悟に答えられるか分からないが、力を尽くそう!」

雁夜は立ち上がりそれに応えた。
その決意を新たにして

「ならば契約だ。魔戒騎士鷹上シンギ…お前と共に戦い続けよう!」

「従う」のではなく「共に」それは彼が聖杯戦争を勝ち抜く仲間として戦いたいと言っているのだ。

「ああ、この間桐雁夜、お前と共に他のサーヴァント達に立ち向かおう!」

「契約」は成立した。"共に"戦うための契約が。
今ここに、他のマスター達とは全く違う主従関係が成り立った。

―――――――――――――――――――――――

過去に英雄となった存在、英霊。
俺の知る英霊とはずいぶん毛色が違うな。
シンギ…お前はこいつらにどう立ち向かう?
次回「混戦」
強者を前にしたときの威圧感は凄まじいぜ!




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過去に英雄となった存在、英霊。

俺の知る英霊とはずいぶん毛色が違うな。

シンギ…お前はこいつらにどう立ち向かう?

次回「混戦」
強者を前にしたときの威圧感は凄まじいぜ!

作品名:Fate/Zero ~MAKAISENKI~ 作家名:魔戒