Muv-Luv MSigloo 1 日本帝国秘録
僕は今、日本帝国の帝都、僕が把握しているニホンのキョウトに連れられてきている。
生憎、ここの人達は僕に対して些か手厳しい対応をするようだ。
しかし、これはどういうことだ?
ニホンといえば我がジオン公国の制圧下のはずだ。なのに彼らは日本帝国と名乗っている。
ということは考えられるのは1つ、僕は本来いるべき世界から飛ばされてきたという考えが思い付く。
困ったことに、だ。
そうこうしているうちにある部屋の入口前に着いていた。
「よし、入れ」
入るとそこには
「・・・・・」
「・・・・・」
スーツのいかにも閣僚らしい男が十数名と、簾の向こう側に女性がいる。
恐らくこの女性が一番の権力者なのだろう。
「そなた、名をなんと申す?」
簾の向こうの女性が僕に対して話す。
「ジオン公国軍所属、オリヴァー・マイ技術中尉であります」
「ジオン公国軍・・・・?」
「貴様!我々を侮辱するか!」
「い、いえ!そういうつもりはありません!実は自分は・・・」
と、今までの経緯を話した。
「と、いうことは貴官は国防重要戦線を防衛中、あのビグ・ラングという赤色の大型機とともにこちらに飛ばされてきた、ということか?」
「そうだと自分は思います」
「ふむ・・・」
一人の男が閃いたように女性に提案する
「陛下、彼を特別技術顧問としてBETA対策のために戦術機等の新兵器開発に尽力してもらう、というのは・・・」
BETAとは、地球に進行しているエイリアンのようなものらしい。
自分はスペースノイドだが、地球を異星体に侵略されるのは気にくわない。
・・・連邦から見るとジオンの侵攻はこういう気持ちだったのかな。
「うむ。マイ技術中尉、我が帝国のため、地球のため、この仕事を受けていただけないだろうか?」
「もちろん。お受け致します」
こうして僕の新しい人生が始まったかに見えた
そう思った瞬間、一人の男があることを質問してきた。
「あのビグ・ラングとやら、大気圏内での使用は可能なのか?」
「!?」
「そうだ!我々からしたらオーバーテクノロジーの塊であるビグ・ラングとやらが使用可能なら一気に人類は勝利に近づく!」
「そうだ!そうだ!」
「ま、待ってください!ビグ・ラングのベースになっている機体自体、大気圏内での稼働を想定していません!その中、稼働させたら大変なことになります!」
「う、ううむ、しかしだな・・・」
「やってみなければわからんのではないのかね?」
「ッ!・・・分かりました。出来る限りの努力は致します」
作品名:Muv-Luv MSigloo 1 日本帝国秘録 作家名:mkmk0829