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　　澪　「い・・・いや・・・・やめろっ・・・！！！」

　　男　「おとなしくしてりゃ、いいんだよっ！！！殺すぞっ？？！ああ？？！」

　　澪　「いやああああっ・・・・助けてっ・・・！！！」

　　必死に抵抗する澪。男は容赦なく征服のスカートの裾を鷲づかみする。

　　男　「ばーか、どーせ見てみぬふりだっ・・・・こうしてやるっ・・・！！！」

　　澪　「いやああああああ！！！勇士朗くぅうううんっっ！！！」

　　その時だった。澪の声に呼応するように護身用としてもらったリスターが起動した。ファイバードの顔の形をしたそれはロボットへと変形し、澪のカバンから飛び出す。

　　　　ピピピピピッッ・・・・ギュイイイインッッ！！！

　　　　　　　♪　ＢＧＭ　緊急発進　(原作のファイバードより)

　　澪のカバンから飛び出したリスターは、ドラゴンボールの浮空術のように空中をかっ飛んで真っ先に澪の許へと向かう。無論、男はそんなものが背後から迫ってくるなど思ってもいない。

　　男　「ああ？？！彼氏か？？！ひひひひ・・・・無駄、無駄！！！」

　　　　シュゴオオオオッ・・・・ドォグガアアアアアアッ！！！

　　男　「ごぐはあああっっ？？！」

　　男が、あらぬ行為に移行しようとした刹那、飛んできたリスターのパンチが男の背中に直撃。そのダメージは剛速球の鉄の塊があたったのと同じダメージを想像すればわかりやすいだろう。

　　澪　「え？？！」
　
　　男　「がはぁっ・・・・ごごごごご・・・・な、なんだあ？？！」

　　突然の攻撃に背中を押さえながら立ち上がった男は周囲を見回す。だが、リスターの姿を捉えることができない。

　　リスターは華麗に宙を舞い、拳を突き出して輩に再び突撃する。パンチがミゾオチに直撃する。

　　　　シュフォアアアアッ・・・・・ズドォガアアアアッ！！！　　　

　　男　「ごぐげえええ？？！」

　　腹を押さえて、地面に膝をつく男。唾液を出しながら苦痛に襲われる。そのとき、自分の目の前に仁王立ちする小さなロボットが目に入った。

　　男　「ががががっ・・・・あ？！！なんだこいつっ？？！ひょっとしてこのふざけたオモチャがやりやがったのか？？！」

　　澪　(あ・・・・勇士朗君がくれた、リスター？？！)

　　澪は初め何が起こったかわからなかったが、その小さなロボットの姿を見てすぐにリスターだとわかった。

　　男は怒りをこめて拳で叩き壊そうとする。だが、リスターは舞い上がってかわし、縦横無尽に飛び交いながら連続でアタックを掛ける。未知なる相手の攻撃に男はボコボコになっていく。

　　　　ドォゴッ、ズダガッ、ドォガガッ、シュダゴオオオッ、ズドォガッ、バキャアアッッ！！！

　　男　「〜・・・―――――――！！！」

　　　　シュドォガ、バキキャッ、ズドォガッ、ダギャンッ、ドォドォドォガガガガガガンッ！！！

　　リスターは散々攻撃を加え、さらに男の口元で止まり、ホバリング状態でパンチのラッシュを打ちかます。ターボ・ラッシュのミニチュア版と言っていいだろう。顎の骨の骨折は免れない威力だ。

　　　　バキャキャキャキャキャキャキャキャキャッッ！！！

　　男　「がががががぐごごごがががっ・・・・・！！！」

　　リスターは再び舞い上がると一旦離れた位置まで飛んでいく。そしてそこから一気に加速を掛けて輩の顔面の鼻目掛け、止めのキックをぶちかます。

　　　　シュゴオオオオオオオオオッッ・・・・・・・バキキャアアアアアアアッッ！！！

　　　　グルンッ・・・ドォスンッ！！

　　男の鼻の骨は完全に砕け、鼻血を出しながら一回転して顔面から地面に落ちた。リスターはその上に乗り、「えっへん」と言わんばかりのポーズをとってキメた。男は再起不能に陥っている。

　　起き上がった澪はひたすらリスターのスペックに驚かされるばかりだった。

　　澪　「す、スゴイッ・・・こんなにちっちゃいのに・・・！！！」

　　澪がそういうと、リスターは「どんなもんだい」と言うかのようにガッツポーズをとって見せた。

　　澪　「本当にありがとう！！一時はどうなるかと思ったんだよ？！本当に助かったよ〜！！！」

　　半泣き状態でリスターに感謝する澪。リスターも「それほどでも〜」というように頭をかく。

　　リスターの活躍は、まさに勇士朗の代役を務めたに等しい。リスターの強さ、そしてほのかな可愛さが、恐怖心に蝕まれた澪の心を癒す。リスターはそのまま中を浮き、澪の袖をくいくいと引っ張り、カバンとエリザベスに指をさしてうったえる。

　　澪　「え？何？早く行こう・・・？そ、そうだな！！こんな嫌なトコ早く離れなきゃなっ！！」

　　澪は早速カバンとエリザベスを手にしてその場を後にした。リスターも澪を先導するように護衛して飛ぶ。駆けながら澪は、改めて気を遣ってリスターを渡してくれた勇士朗に感謝した。

　　澪　(・・・・本当、怖かった・・・リスターがいなかったら本当に危なかった・・・・私の大切なモノが奪われちゃうところだった・・・！！！勇士朗君・・・本当にありがとう・・・！！！)

　　Ｄ‐１４のカマをフレイムソードで受け止めて交戦するファイバード。一瞬の判断で釜を捌き、Ｄ‐１４を薙ぎ払って斬り飛ばす。

　　　　ギギギギギ・・・・シャフィンッ・・・ズバドォオオオオオオオッッ！！！

　　　　ヴィギュアアアアアアアッ！！！

　　更に４体のＤ‐１４が一斉に襲い掛かる。振り下ろされる多数のカマをジャンプでかわし、一旦後方へと逃れる。そこから加速し、渾身の力のフレイムソードの突きが１体を突き砕く。

　　ファイバード　『はぁあああああっっ・・・・らあああああああっっ！！！』

　　　　ギュゴオオオオオオオオッッ・・・ズドォガシャアアアアアアアアッッ！！！

　　Ｄ‐１４　「ギッ―――？？！」

　　砕かれた身体が燃えて散る。続けてファイバードは遠心力をかけてフレイムソードの回し斬りを繰り出す。

　　ファイバード　『しゃああああああっ！！！』

　　　　グンッ！！　グフォファアッ、ザザザギャズバアアアアアアアアンッッ！！！

　　崩れ落ちながら燃え落ちるＤ‐１４の躯達。ファイバードはふと澪の声を聞いた気がして相模原方面を向いた。

　　ファイバード　『ん？？今・・・一瞬、澪ちゃんの声が聞こえたような・・・。』

　　以心伝心とまではいかないが、ファイバードの中の勇士朗は不思議な感覚を覚えた。このような戦闘の最中に聞こえた澪の声。改めてファイバードの闘志に拍車がかかった。

　　ファイバード　『・・・・この闘いが終わったら、絶対に告白するっ！！その為にも今は駆け抜けるっっ！！！』

　　フュォッとフレイムソードを一振りし、ファイバードは次なる敵に突撃して行った。




　　一方、東京都に近い相模原市内ではグレンラガンが多数のＣ‐０２を相手に無双劇を繰り広げる。

　　グレンスラッシャーを片手にＣ‐０２をぶった斬る。

　　グレンラガン　『だありゃあああああああ！！！』

　　　　ズガギャシャアアアアアッッ！！！