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図書館戦争 堂x郁 郁記憶喪失(堂上視点)

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翌日、書類を抱えながら業務部へ向かっている途中、
階段の上から「堂上教官 お疲れ様でぇ〜す」と声を掛けられた
「柴崎か。何か用か?」階段の手摺にもたれている柴崎を見上げ堂上は答えた
「あらぁ〜用が無いと声掛けちゃダメなんですかぁ〜」
ひっどぉーいなど言いながら柴崎は堂上を見降ろしている
「用が無いなら、もう行くぞ!」堂上は階段を下りようと一歩進むと「うちの娘の件ですが」と話し始めた

「昨日部屋に帰って来てから、やたらと機嫌が良いんですよ。気持ち悪いぐらいに」クスクス笑いながら続けた
「何か良いことあったの?って聞いても教えてくれないんですぅ〜教官何か知ってますか?」
柴崎はそう言うと、階段を下り、踊り場に居る堂上の傍に近寄って来た
昨日は久々の訓練で、身体を動かしたからスッキリしたんじゃないか?と柴崎に伝えると
「うぅ〜ん。原因は違うと思いますよぉ〜・・・」と言った後、柴崎は「きゃっ!」と言って足を滑らせた
堂上は咄嗟に柴崎の身体を抱きかかえ「アホか!貴様は!喋りながら階段を下りるな!」と怒鳴り付け
柴崎を開放した

一瞬、気配・・というか視線を感じた堂上だったが、見渡しても誰もいない
柴崎のファンクラブか何かか?と考えたが、今はそれよりも書類を業務部へ持って行くことが優先だ
今日は郁と業務後の約束がある為、残業するわけにはいかない
落ちた書類を拾うと、足早に業務部へ向かった



「・・・堂上・・・一正。確認お願いします」
郁が日誌を堂上に渡す
「ん」と答え、日報を手早くチェックし「お疲れさん」と声を掛け、日誌を渡すと
郁はそのまま堂上の横から動かなかった
堂上は不思議に思い、郁をもう一度見上げて「笠原、何した?」と聞くと
「何したって・・私が何かしたことが前提なんですか?」
「確立の問題だ」と言って堂上は椅子から立ち上がった

「で?どうした?」
郁は「あー」とか「うー」と唸った後、堂上の目を見て「すみません。今日の乱取りは中止にしてください」と言って腰を曲げた
「ああ。別にそんなことは構わん」と言って、堂上は椅子に座りなおした
「早く帰らんと、食堂閉まるぞ!」と言うと
郁は「あっヤバイ!」と言って慌てて引き出しから鞄を出し「お先に失礼します」と元気よく退室して行った

バタバタバタ・・と音が聞こえ
「廊下は走るな!バカもん!」と堂上は深いため息をひとつついた