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図書館戦争 堂x郁 郁記憶喪失(堂上視点)

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クリスマスイブの為、レストランは予約でいっぱいだ
仕方ないので、ファミレスで夕飯を取ることにした

注文した食事が届くまでの間、堂上は郁に箝口令を発動した経緯を説明した
郁は黙って堂上の話しを最後まで聞いていた
「すまん。お前の気持ちを無視して自分勝手なことをした」
堂上は郁に頭を下げた
郁は黙って堂上を見つめ「それで私の気持ちは分かって頂けたんでしょうか?」と聞いた
「ああ。俺が郁のことを手放せないことが十分に分かった」そう言うと、郁は二コリと笑い
「それなら良いです。今後は私の気持ちを疑わないで下さい。私は堂上教官以外好きになる人は居ません」
そうハッキリ堂上に言うと「俺もだ」と答え、テーブルの上置いてある郁の手を握った

本来ならレストランを予約し、それなりのクリスマスイブを郁と二人で堪能したいところだが
何分、つい数時間前に記憶が戻ったことを知ったばかりだ
プレゼントも用意していない郁に
「すまんな。折角のイブなのにファミレスで」と言うと、郁はブンブンと頭を左右に振り
「堂上教官と一緒なら、どこでも良いです」と可愛いことを言う

こんな場所でなければ、抱きしめ、キスの雨を降らすのだが・・・
奈何せん、ファミレスの中ではそれはできない
堂上は本日何度めか分からない溜息を吐きながら「可愛いことを言うな・・我慢できなくなる」と言って
郁を見つめる
郁はキョトンとして「え?私何か変なこと言いました?」と無自覚娘は首を傾げながら、デザートのケーキを頬張る

ファミレスを出て、少し公園に寄っていこうと、郁の手を取り歩き始めた
流石に夜は冷える
「寒くないか?」と郁に尋ねると「大丈夫です。」と言って二コリと笑う

自販機で暖かいミルクティーとコーヒーを買い、ベンチに腰掛ける
堂上は気になっていたことを郁に尋ねた
「郁、お前は何を悩んでたんだ?」
記憶を飛ばすぐらい悩んでいたんだろう?と言って郁の肩を抱きしめた
郁はビクッとした後、そっと堂上の胸に頭をスリよせ、ゆっくりと話はじめた

「・・・嫉妬・・・してたんだと思います・・・」
「嫉妬?」
「はい。醜い感情が湧き出てきて・・・そのぉ〜教官と柴崎のやり取りを嫉妬してたんです・・・」
「ハァー?また柴崎か?何が俺がしたのか?」
「・・・いいえ。教官が何かとか、柴崎がってことではないんですけど・・・・
 柴崎って教官のこと良く見てて、知ってるなぁ〜って思ったんです」
「・・・・・・」
「あの日、昇任発表の夜に・・教官がお祝いしてくれるって言ってくれて・・・
 すごく嬉しくて・・・柴崎に相談したんです・・・
 本当は・・・ずっと一緒に教官と居たいから・・・
 基地から近くのアパートでも借りて一緒に住みたいなって思ってたんですよ」
「・・・・・・///」
「その話を柴崎にしたら・・・『教官はもっと先のことを考えているんじゃないの?』って言われて・・・」
「っ・・・・・・///」
「その時は、全然意味が分からなくて・・先って何だろう?って思ってて・・・
 そしたら柴崎が『ちゃんと話してみなさい。きっと教官なら笠原の気持ち分かってくれるから』って・・」
「・・・・そうか」
「でね。思ったんです。どうして柴崎には分かるのかな?って・・・
 教官のこと良く知ってるし、性格とか素振りとか・・彼女の私よりも知ってるって思ったら・・・嫉妬したんです」
「・・・郁?」
「醜いですよね?しかも今まで親身に相談に乗ってくれた柴崎に対して・・嫉妬するなんて・・・」

郁は堂上の胸に頭をゴリゴリ押さえながら、両手で堂上の腰に手を回して「ごめんなさい」と呟いた
堂上は郁を抱きしめ、「俺は嬉しいぞ・・郁が嫉妬してくれて」と言うと「え?」と堂上の顔を見上げた

堂上は少し耳を赤くしながら「嬉しいんだ。郁が俺に対して嫉妬するってことは、それだけ俺のことが好きなんだろう?」
と言うと、郁も顔を赤くして小さな声で「はい」と答える
堂上は郁に軽くキスをした後、もう一度、今度は深いキスをする
何度も何度も角度を変えて、今まで触れられなかった分を取り返すように・・・

軽く肩で息をしながら、堂上の肩に顔を埋める
堂上は郁の頭を撫でながら「で、昇任祝いは何が欲しいんだ?」と聞いた
郁は堂上の耳元で「篤さんが欲しい」と囁いた

堂上は肩に蹲っている郁の頭をグイッと離し「手加減は出来ん。覚悟しておけよ」と言うと、
郁を抱き上げ、「外泊するぞ!」と言ってグイグイ郁を引っ張って歩いた