ドラゴンクエスト・アナザー
しばらくして、サスケは少し離れた村にいるモンスターじいさんという人に預けられることになった。
やはり街の人の安全を考えてのことである。
檻に入れられサスケが悲しそうな声を上げる。
「サスケ、ごめんよ。僕がもっと大人だったらよかったのに」
「大丈夫よ。君はいつでも会いに行ける。サスケもきっと君のことを忘れないから」
セーラが慰める。
「なんで、なんでサスケは人間に生まれてこなかったんだろう……」
そう言うと、ププルの目から今まで我慢していた涙があふれた。
ププルはサスケを見送る。
ププルの耳からはいつまでもサスケの鳴き声が離れなかった。
作品名:ドラゴンクエスト・アナザー 作家名:malta