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新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第54話

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  腕にはバラのトゲのように幾つものニードルが生え、手にあたる部分は鋭利な大型ニードルがまばらに生えている。D‐27は、狂ったように危険な腕を振り回して攻撃を開始する。

    ギュゴアアアアアアアン・・・!!!

  ジェイデッカー 『いくらなんでも・・・・分が悪い!!!』

  迫り来る攻撃をかわすものの、それだけで精一杯が実状だった。マイトガインにも鉄槌を下すように攻撃がせまる。

    グォアッ・・・・・ズギャドォゴオオオオオオオッッ!!!

  マイトガインはジャンプでこの攻撃をかわす。だが、その上ではジェイデッカーが死角を突かれて裏拳の直撃を受けてしまう。

    ダガギャアアアアアアアアッッ!!!

  ジェイデッカー 『ぐあああああああ!!!』

  地面に叩きつけられるジェイデッカー舞人は、もはや戦闘は限界と判断した。

  舞人 「・・・・状況が悪すぎるっっ!!!この期に及んでこれほどの相手とは!!!」

  舞人の判断と同時に要は2体のモニターに映るコンディション状況を見て、撤退の判断を下す。

  要 「もういい!!撤退するんだっ!!!これ以上の戦闘は危険だ!!!一旦、対策本部に帰還して体制を整えるんだっ!!!」

  舞人 「無論さっ!!!」

  だがその時。墜落したジェイデッカー目掛けて一つのナックルが迫る。直撃は必至だった。

    グオアアアアッ・・・・!!!

  マイトガイン 『?!!ジェイデッカーッッ!!!』

  舞人 「危ないっっ!!!おおおおおお!!!」

  咄嗟の判断と勇気でジェイデッカーの前に飛び込むマイトガイン。鋭利な一撃が迫った。

    ズギャバギャガァアアアアアアアアアッッッ!!!

  マイトガインが割り込んだ事でジェイデッカーの危機は免れた。だが、代わりにマイトガインが攻撃を喰らい、激しいまでに機体を損傷させてしまう。強く吹き飛ばされ、回転しながら頭から地表に叩きつけられた。

  鋭利なニードルの直撃を受けたマイトガインのボディーは至る所が陥没。時折、スパークと小爆発を起こしていた。頭部もきしんでスパークを起こしている。

    ヴィジジジジジッ・・・・バガンッ!! ヴィジジジジジ・・・ジジッジジ・・・ボン!!

  コックピットの直撃は免れていた。だが、激しい衝撃を免れる事はできず、スパークを起こしている。なんとか気絶せずに済んだ舞人だが、額からは流血していた。震える手でグリップを握る。

  舞人 「ぐっ・・・・・マイトガインッ・・・・!!!」

  マイトガイン 『ま・・・舞人・・・。』

  コックピット内でも時折火花が漏れるように噴出す。各計器類の半分は破壊されていた。無論、ロコモライザーへ戻る事も不可能だ。

  マイトガイン 『私はダメだ・・・私を捨てて逃げろ・・・!!!』

  舞人 「な?!!何を言い出すんだ・・・!!!そんなことできるものか!!!」

  マイトガインは死ぬ覚悟を決めていた。舞人の命だけは失わせたくない。だが舞人も心を持った相棒ロボットを失いたくはない。その間にも容赦なくD‐27が迫る。

    ズン・・・ズン・・・ズン・・・

  舞人 「お前は・・・ぜったいに殺させはしない・・・!!!」

  マイトガイン 『舞人・・・!!!』

  そうはいうものの術が浮かばない。もはや絶体絶命。その刹那、体制を持ち直したジェイデッカーが、うつ伏せに倒れるマイトガインのわき腹を持ち上げるように抱えて飛び立つ。直後、倒れていた場所に攻撃が入る。

    ズドォガギャアアアアアアアアアアアアアッッッ!!!

  まさに危機一髪であった。しかし、D‐27の武器は腕だけではない。その特徴的な腹部の眼球と同面積の破壊光線が眼球から撃ち放たれる。

    カッッ――ギュガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッッッ!!!!

  ジェイデッカー 『何っ!!!?くううううっっ!!!』

    ギュドォオオオオオオオオオッッ!!!

  ここにおいても、バーニングハート・システムが一時的に発動。驚異的な加速力で離脱する。だがその背後にある打撃と屈辱の感情は引き離せなかった。

  ジェイデッカー 『くっ・・・・!!!』



  その一方で、ドライアスはC‐00を目指しながら、ヘルトルーパー部隊を蹂躙していた。デスブレードの無双が乱舞する。

  ドライアス 『ふはははははあああああ!!!』

    ヴィギシャアアアアアアッ、ザズドォオオ、ズヴァヴァヴァスウウウウンッ!!!  

    ドォドォドォドォヴァギャアアアアアアアッッ!!!

  デスブレードの一振りの下、ヘルトルパーの部隊が一掃されていく。ドライアスは次のヘルトルーパー部隊へ狙いを定め、グンとデスブレードを振りかぶって突撃する。

    ギュオアアアアアアアアアアアアッッ・・・!!!

  ドライアス 『しゃあああああああああっっ!!!』

    ザザザザザザザギャシャアアアアアアアッッ!!! ドォヴァガズガダアアアアアン!!!

  直線上にいたヘルトルパーが立て続けで7機が破断され、一気にドライアスの後方で爆発する。

  突然の所属不明の介入者に対応しきれない自衛隊のヘルトルーパー隊。だが、敵である事に間違いはない。ドライアスの周囲にいたヘルトルーパー部隊が一斉にレールガンで射撃した。

    ディディディディディディディディディディギギギギギギィィィィ・・・

    ディギャギャギャギャギャギャギャギャギャギャガガガガガアアアンッッ!!!

  ドライアスに全弾が命中した。しかし、全く効いていなかった。白煙の中から狂気の赤い眼光が光った。

  自衛隊パイロット 「な・・・・効いていない・・・なんだ、このロボットは??!どこの所属なんだ?!!」

  ドライアス 『フフフフフフ・・・ハハハハハハハハハァッ!!!』

  自衛隊パイロット 「そえれに・・・しゃ、喋っている?!!超AIなのか??!」

  ドライアスは嗤いながらその場から加速。再びデスブレードの斬撃の下、ヘルトルーパーのパイロット達を地獄へと誘っていく。

    ザギャシャアアア、ズバザドォオッ、ギャギャギャシャアアッ、ギャシャシュウウウン!!!

    ドォゴゴゴゴヴァアアアアア、ズギャヴァヴァゴゴゴゴオオオオッッ!!!

  燃え盛る炎をバックにヒュンとデスブレードを一振りするドライアス。恐怖の余り、各機が恐れをなして後退し始める。だが、ドライアスは容赦しない。両肩のキャノン砲をヘルトルーパーの部隊に向ける。

  ドライアス 『くくくく・・・・デス・キャノンッッ!!!』

    ヴィヴィヴィ・・・ギィヴァドォアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!

  黒いマイナスエネルギーのプラズマ過流が撃ち放たれ、ビル等の建造物ごとヘルトルーパー部隊を飲み込んでいく。破壊に次ぐ破壊。

    ズギィギャギャギャギャギャギャズズズズズドォドォドォドォシャアアアアアアアア!!!!