二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

新生勇者戦記 ブレイヴ・サーガ・ディザスター 第55話

INDEX|3ページ/5ページ|

次のページ前のページ
 

  和 「なんだか律の話を聞いていたらさ、気持ちが変わってきた。これは当然のことなんだろうけど、みんな同じ想いでいるんだなって・・・心配で仕方ないんだなって。」

  シェルターの天井を見上げて言う和。気持ちを少しでも共有できたからであろう、和の憂いは半分以上が晴れていた。

  周りに明るさを振舞う唯。それと一緒になって姫子や梓が同年代の少女達や男女問わず大人の人達に会話の輪を広げていた。

  紬や菫も同じ想いで真っ暗な中の地下道で壁に背をつけている。だが、気を和らげるために知り合ったOLの女性が恋話を続けてくれていた。

  OL 「・・・それでさぁ、その当時の彼氏がね、『俺、やっぱ夢に専念したいから別れて』って言ってきてぇ〜!!付き合ってまだ一ヶ月だよ?!!じゃあ、初めから付き合わないでって感じよねぇ〜?!」

  暗い闇の地獄の淵のはずである空間が、半ばバラエティー番組のトークショーのような空気になっていた。暗くて判りづらいが、紬も菫も笑顔で聞いていた。

  菫 「ですよねぇ〜・・・・なんだかさっきから失恋トークになってますよ?」

  OL 「あ・・・そうじゃん!!ゴメン、ゴメン!!まー、いろんな男いるってことで許して!」

  紬 「くすくす・・・でも、私の舞人君は絶対に裏切ったりしませんから大丈夫です!」

  菫 「丈さんもきっと・・・・ヒドイことはしません!!!」

  それぞれの想い人を強く信じて主張する紬と菫。OLは友人の恋愛の例を出して、彼女達の恋愛に勇気付けようとさせる。

  OL 「おお〜言うね〜?強気な想い嫌いじゃないわ!よく若い恋って儚いものってよくある話だけどさ、私の友達なんて高校からずっと8年間付き合ってるからね!!」

  紬 「そうなんですか?!すごい人ですね!!なら、ますます舞人君との恋愛に希望がわく!!」

  OL 「他にも年の差結婚した子もいるよ!中学のときにね、当時20歳の彼氏と付き合っていた友達が成人式の後結婚したのよ。そんなこともあるからさ、恋愛は!!」

  菫 「えええええ??!私、希望が持ててきました!!」

  すると、離れたところでその話を聞いていた男性も希望を胸にし始めた。

  男性 「こんなトコで死ねないな・・・俺には好きなあのコがいるんだ・・・!!!」  

  絶望の闇と思われた地下道にふつふつと希望が少しずつ芽生えはじめていた。

  菫 「・・・・絶対に生きて帰りたいです!!!丈さんに想い伝えるまで死ねないです!!!」

  紬 「私もよ!!こんなところで死んだりなんかしたら舞人君、絶対に死んじゃうぐらい悲しむ!!!」

  OL 「そうそう!!その勢いよ!!ところで〜・・・舞人、舞人って言ってるけど・・・まさか旋風時コンツェルンの舞人???」

  紬 「え?!はいっ!!!彼氏ですっ!!!」

  OL 「わひゃあああああ?!!マジデえええええ??!」

  菫はハシャグOLの女性にくすくすと笑って天井を見上げた。そして闘う丈を想いながら無事を祈った。

  菫 (丈さん・・・・今頃、戦ってくれてるんだよね??頑張ってぇっ・・・!!!)



  轟龍達はポイントを変えて闘い続けていた。多摩・町田エリアにて激しい駆逐戦が展開される。

  D‐14群に向かってスクリューガトリングを撃ち込む轟龍。強力な速射弾が標的の身体を一瞬にして破壊する。

    ヴォドゥルルルルルルルルルルゥゥゥゥ・・・ダヴァララララララァァアアアアアッッ!!!

  D‐14群 「ギギギギッッ!!?」

    ディギャギャギャン、ディギャン、ディギャン、ディギャギャギャギャン、ディディディディディギャアアアアアンッッ!!!

  木っ端微塵に砕かれた身体が次々と崩れ去っていくD‐14。危機を救われた市民が駆け抜ける轟龍に手を上げながらエールを送っている。

    ギュオンッッ―――

  次のターゲットポイントを目指す轟龍と丈。丈はモニターを睨みながら先刻入ったマイトガインの情報を轟龍と話す。

  丈 「・・・・さっき俺達に入った情報だが・・・マイトガインが危ないらしいことを言っていたな。」

  轟龍 『ああ、そのようだな。』

  丈はディスプレイモニターに手を伸ばし、現在のフィールド状況を確認する。

  丈 「新たに現れたデストリアンによってやられたらしいことを言っていた・・・その新たなヤツらが2体が、都心方面を目指しているようだ。誰かが止めなきゃどうにもならないぜ・・・!!」

  轟龍 『俺達にはここ一帯のデストリアンを駆逐する事が任務だ・・・。』

  丈は静かに葛藤していた。ここを離れ、お台場、もしくは立川エリア周辺へ行くべきか。それは丈個人の感情によるものだった。

  丈 (親父・・・・お袋・・・・・!!!)

  丈の脳裏に両親を失った日々の事が過ぎる。彼の家族もまたハカイジュウ災害・5.15の被災者であった。

  轟龍 『丈、次のターゲットを確認したっ!!』

  丈 「!!!」

  駆け抜ける轟龍は、面前に捉えたC‐08に狙いを定めた。丈もすぐに頭を切り替え敵をロック・オンした。放たれるバスターキャノンの紅い高出力ビームが、連続でC‐08に直撃していく。強力な一撃、一撃が身体をかき消すように破砕させる。

  轟龍 『関節及び胸部破壊・・・・!!!』

    ギュドォゴォアアアッ、ギュドォヴァアッ、ギュドォヴァガアァアアアアッ!!!

    ディゴシャアアアアッ、ディドォズゥウウウッッ、ヴァドォガァアアアアアッ!!!

  C‐08 「ゴォオオオオオオオオッ・・・!!!」

  体制が崩れるC‐08。止めに丈はモニターに映るC‐08の頭部をズームアップし、部分的にロック・オン。コントロールレバーのトリガーを再度引いた。

  丈 「邪魔だっ!!!」

  轟龍 『・・・・・破壊する。』

    ジャキンッ・・・・ドォゴォヴァアアアアアアアアアアアアァァァァッッ!!!

    ヴァドォズゥウウウウウッッ、ドォゴヴァアアアアアアアアアン!!!

  その時、轟龍の側面から、別のC‐08が猛烈な勢いで殴りかかる。闘争心の塊そのものが押し寄せてくるかのようだ。

  C‐08 「ゴオオオオオオオオッッ!!!」

    ゴワオオオオオオオオオオッッ!!!

    ズガシャアアアアアアアアアアアッッ!!!

  C‐08の豪腕に崩れ去るビル。攻撃をはずしたC‐08は執拗に6本の豪腕を振るって轟龍に攻撃を掛けてくる。轟龍は鮮やかに攻撃をかわし、チャージングしたバスターキャノンを浴びせる。

  C‐08 「ガゴグルルルルゴオオオオオオッッ・・・・!!!」

  轟龍 『狙いが甘すぎるな・・・・。』

  丈 「・・・・砕けろッッ!!!」

    ヴィギュリリリィィ・・ドォギュルゥヴァァアアアアアアアアアアアアアアアアッッ!!!!

    ドォズギャヴァシャアァアァアアアアアッッ・・・ズドォドォドォドォドォゴヴァァアアアアアアアアアアッッ!!!!