Muv-Luv MSigloo 2 黙示録1998
「大佐!下がってください!」
能登が近づいて交信する。
「ッ!マズイッ!」
「えっ・・・?」
その瞬間、重光線級のレーザーで能登機が蒸発した。
「っ!能登少尉っ!」
「和泉ーーーッ!」
しかし、BETAは悲しむ時すら与えてくれない。
他の光線級が照射準備に入る。
「ッ!」
狙われたのは山城機、しかし
その直後には光線級は消えていた。
あっという間に消えていく要撃級。
「待たせたな!ヒヨッコども!」
墜としたのは、専用のゲルググに駆るカスペン大佐だった。
「貴様らの撤退ルートを我々が開く!行くぞ!技術屋!」
「了解です、大佐!」
マイとカスペンが展開しているBETAを薙ぎ払う。
「よし、行け!ヒヨッコども!」
「「了解ッ!」」
唯依と山城は嵐山へとフルブーストで向かう。
「ふっ・・・」
滅多に笑わないカスペンが微笑む。
「大佐!ここは自分がやります!だから大佐は303へ!」
「分かった。すまん、技術屋!」
カスペンも唯依たちの後ろから303へと向かう。
「お願いしますよ・・・大佐・・・」
21:13
ポイント303
「!いた!ザンジバルだ!」
「助かったの・・・?」
安堵したのも束の間、山城機にレーザー照射警報が鳴り響く。
「えっ・・・?」
ここまで来て死ぬのか。そう思い、山城は覚悟を決めようとしたその瞬間ー
「どけぇ!ヒヨッコ!!!」
「えっ・・・?」
「大佐ッ!?」
カスペンが山城機を押し出し、レーザーを食らう。
辛うじて左腕に命中し、大破には至らない。
「山城!貴様はいつになったら回避を覚えるのだ・・・?」
カスペンがあきれつつ、近くにいた光線級を撃墜する。
「す、すみませんッ!」
「助かったからよいというものだ。兎に角!ザンジバルに回収してもらうぞ。私もこの状態では戦えん」
「「了解ッ!」」
カスペンに続き、唯依と山城はザンジバルに着艦する。
「(・・・申し訳ありません。教官・・・)」
作品名:Muv-Luv MSigloo 2 黙示録1998 作家名:mkmk0829