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図書館戦争 堂郁 あなたに逢いたい

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「曽祖母さんに逢ったぞ」
そう告げつと、遙は「マジで!どうだった?可愛かった?」などと興奮気味に聞いてくる
「あーどうかな?お前もそのうち逢えるんじゃないか?」と適当にごまかし「腹減った。飯行こうぜ」
と遙を引っ張りながら、館内入口へ向かった

敷地の門を出ようとした時、「誰か!その男達捕まえて!」と女性の叫び声が聞こえた
振り返ると二人の男性が小さなカバン(女性もの?)を抱えて向かって来ていた
「遙!」と声を掛けると、何も答えず走ってきた男の一人を捕まえ、見事な大外刈りを決めた
俺はもう一人の男の胸倉を掴み、一本背負いを決め、背後から手首を捩りあげた

騒ぎに駆けつけた防衛員が「ご協力ありがとうございました!」と見事な敬礼をし
俺と遙に「怪我はございませんか?」と尋ねる
「「大丈夫です」」と答えると、「あれ?」と素っ頓狂な声が聞こえた
俺は「ん?」と聞き覚えのある声の主に視線を向けると、曽祖母さんの姿があった
隣には背の低い男性・・・あっ!曽祖父さんだ!!
俺は隣にいる遙を小突き、小声で「曽祖母さんと曽祖父さんだ」と呟くと「あら可愛い」と嬉しそうに笑った

確保者として調書作成に協力した俺達は、何故か曽祖母さん達とランチを食べることになった・・
なぜ?と首を傾げていると、遙が「いいじゃない。こんなチャンスないわよ」と怖いものなしの笑顔で告げた

「まだ自己紹介してませんでしたよね?私は本田遙です。
 こっちの仏頂面は兄の隆です」
そう遙は告げると、「何だ!兄に向かって仏頂面って!」と俺は遙の頭を叩く
なによぉーと口を尖らせ怒る
とりあえず俺は曽祖母さんの方を向き「先ほどは失礼しました」と頭を下げた
「いいえ。あっ私は笠原郁と言います。隣は私の上官で・・」と言うと「堂上篤です」と答えた
「二人とも何か武術でも習ってたんですか?」見事な投げ技でしたよね?教官!と曽祖母さんは言う
眉間に皺を寄せながら、堂上は「ああ。そうだな」と答えたが、あまり機嫌は良くなさそうだ・・

他愛も無い話しをしながら、日替わりランチが運ばれると、郁はニコニコしながら食べ始めた
それはもう・・見事な食べっぷりで・・・
ライスは大盛り、嬉しそうにパクパク食べている
黙って見てると、視線に気づいたのか、曽祖母さんは顔を上げ少し顔を赤くすると
「・・・私、燃費悪いんで、すぐお腹空いちゃうんですよ」と笑って話した
「お前は・・燃費が悪いどころじゃないろう?いつでも何かしら食べてるしな」と堂上が言うと
「ひどーい!教官!だったら今日のおやつは教官にはあげません!」と言って口を尖らす
堂上は郁の頭ポンポンと叩き「拗ねるな」と言って、ランチを食べ始めた

俺は二人のやり取りを見ながら『あれ?まだ付き合ってないハズだよな・・・』と考えていたら
遙が小型爆弾を放った
「あのぉーお二人はお付き合いされているんですか?」
おいおい・・・お前分かってて聞いてるだろ?
俺は遙を睨み付けると同時に「ぶほぉ」と咳き込む堂上と顔を赤くした曽祖母さんがオロオロしていた
「大丈夫ですか?」とさり気無く堂上に声を掛けると、方手を上げながら「大丈夫です」と答えが返って来た

その後、”お付き合い”を完全否定し、眉間にこれでもか!という程の皺を寄せた堂上は
食後のコーヒーを飲みながら俺に話し掛けてきた
「先ほどの話しですが、武術は?」
「あーーはい。兄妹揃って柔道を少し・・」
他にも水泳や陸上、特に短距離は妹の方が結果を残してますが・・と答えると
郁が「わー私も学生の頃、陸上やってたんです。短距離ですが・・」と嬉しそうに話しに乗ってきた

「柔道は・・母の影響でして・・母方の父、祖父、曽祖父共に習得してました」
もちろん母も取得済みですよと自嘲気味に笑うと、遙が「お母さんの場合は柔道とかじゃないよ」
といって、「格闘技全般お得意って感じかな?小さい頃はポンポン投げられてたし・・」と
郁に向かって話す
「私も兄に小さい頃は投げっぱなしジャーマンをされてました///」
「奇遇ですね!私も兄貴に投げっぱなしジャーマンされますよ」いまだに・・と答えると
郁は「え?投げっぱなしジャーマンってうちだけだと思ってました」と言う
俺は「おい!」と小声で遙の腕を小突くと「ごめん。口が滑った」と言って舌を出す

そんなやり取りを静かに見ていた堂上は、無言のまま隆の顔を見つめていた
「あのぉ?何か?」視線に気付いた俺は、堂上に問いかけると「いや。誰かに似てると思ってな」と
右手を顎に添え、考え始めた