Muv-Luv A Lost Human ~消えたはずの男~
「・・・・・」
夕焼けの中、一人落ち込む白銀。
「俺は・・・あの人に勝てないのか・・・?」
己の今日の戦い方を振り返り、呟く。
「俺は・・・あの人に・・・勝ちたい・・・・・!!!」
それはMS戦においてもだが、御剣を自分のものにしたいという己の欲望からもだろう。
「・・・・・」
戦いの後、サザビーを見つめるウォルムス。
「サイコフレームがやや敏感だったな・・・やむを得んことだが・・・」
「あら?見てたけど全然そんな感じじゃなかったわよ?」
「いつからそこにいたんだよ、夕呼・・・・・」
「はじめからよ♪それより・・・」
いきなり口ごもる香月。
「ん?どうした?」
「い、いや!なにもないわよ。後から私の部屋に来なさいよ?」
「わかったよ・・・・・」
ウォルムスはそう言い、MSハンガーから出ていく。
「(・・・気のせいよね?)」
香月もウォルムスの後を追うようにMSハンガーから出ていった。
「・・・・・」
一人、隠れていた唯依を残して
「(多分、トゥワイス少佐はマイ大佐・・・なのかもしれない)」
「(本人に聞いてみないと・・・・・)」
唯依はウォルムスに今は亡き(?)マイの姿を重ね合わせていた。