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Muv-Luv A Lost Human ~消えたはずの男~

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第1話 赤い彗星


2001.3.1
横浜基地へと向かう飛行機から外を見渡す一人の女性。
「・・・・・」
彼女は何を隠そう、篁唯依技術大尉である。
つい先月来た横浜基地副司令からの出向命令で向かっている途中なのである。
「(どうせ国連軍ならアラスカの新鋭機開発の方がよかったな・・・・・)」
ちょうど同時期にアラスカ、ユーコン基地で日米欧州各国共同で新鋭機開発計画XFJ計画が行われる。
彼女にとってそちらの方が魅力的だったのだろう。
それに、彼女はどこかで世界なんて"どうでもいい"と思っていた。
ちなみに横浜基地で何をするかは聞いていない。
「はぁ・・・・・」
彼女が溜め息をついたその直後、飛行機が大きく揺れた。
「ッ!どうした?」
念のため、パイロットに状況を聞く。
「はっ!付近の空域に未確認機が二機、戦闘中で・・・」
「戦闘中・・・?」
そしてまた機体が大きく揺れる。
「くっ・・・」

「くそ・・・くそ!」
戦闘中の片方の機体、MS-09-2、ドムⅡを駆るクリスカ・ビャーチェノワ少尉は焦っていた。
「速すぎて・・・撒けないッ!」
猛追してくる機体に恐怖心をかられながら必死に逃げる。
機動力は折り紙つきのドムⅡだが、猛追してくる機体は
「こっちの・・・三倍だなんて・・・!」
通常の三倍のスピードで追跡してくるのだ。
「さてそろそろ終わりにしようか、ビャーチェノワ少尉」
追跡する機体を駆る男はそう言うと・・・
「・・・行けっ!ファンネル!」
バックパックコンテナに収納されていた自動砲塔を展開する。
「ッ!」
もちろん模擬戦闘なのでペイント弾だが、あっという間に左脚と左腕が色付く。
「まだまだぁ!」
必死に切り返し、後ろを取る。
「やったッ!」
「ほう?よくやるようになったな

だが甘い」

「・・・え?」
歓喜の瞬間から数秒、絶望の底まで叩き落とされる。
先程の自動砲塔が周りを取り囲んでいたのだ。
「残念だったな。少尉。これで74戦74敗だぞ?」
「くぅ・・・覚えておくがいいっ!」
そう捨て台詞を吐くと、ドムⅡは横浜基地へ降下していく。
「・・・まったく、素直じゃないやつめ」
そして圧倒していた赤い機体も横浜基地へ降下した。

「すごい・・・・・」
飛行機から戦況を見ていた唯依は驚きを隠せなかった。
なにしろ
"軌道がマイにそっくり"だったからだ。
一応、戦い方も機体性能も驚いていたが。