とある転生者の話(第二部)
side:アユム
(ひっでぇの…)
パニック状態でエイパムに慌てて駆け寄るヒビキを見て思った。
ハッサムは油断したエイパムの背後を取り声を上げさせないよう、口を抑え、光速バレットパンチで倒したのだ。
さっきの一瞬で、倒れるよう見せかけ、これだけ成し遂げた。
まさに【騙し討ち】だ。
「お疲れ、満足したか?」
『シルバーの言うようにこいつ馬鹿だ。馬鹿正直すぎる。』
あきれてものが言えないって言いたそうに肩をすくめた。
「さぁ、ヒビキ。君の相棒を出したら?
君程度のポケモン…一瞬で終わらせてやるよ」
「っ!!ヒノアラシ!ハッサムは弱ってるはずだ!」
全然弱ってないけど〜?
さっきの迫真の演技すぎたのか?
ハッサムまさか最優秀男優賞とれるレベルだった?
『ああいう馬鹿には容赦しない。出直せっての』
悪態をつくハッサム。
よほどイライラしてるらしい。
「さて、仕上げますか」
作品名:とある転生者の話(第二部) 作家名:紗雅羅