とある転生者の話(第二部)
side:シルバー
結果はアユムの完勝だった。
エイパムの時のショックが酷かったのか、その後の指示がボロボロだ。
…そこまでして守られるような人間じゃない。
まして、オレは男であいつは女だ。
「…約束だ。アイツのポケモンを無理に返してもらうのは止める。」
ヒビキは言った。
「でも、理由があるはずって言ったよね?
少なくともそれを父さんに伝えてよ。あれは元々父さんのポケモンなんだ!」
「勿論、そのつもりだ。でも今は時期じゃない。
聞くべき時に聞く。だから君は自分の旅をすればいい。」
「…わかった、これ、僕の番号。」
そう言ってトボトボとポケセンに向かって行った。
そしてヒビキの姿が消えた瞬間だった。
ドサッ
「!!?」
アユムが倒れた。
あと一歩のところでハッサムが支えた。
「アユムっ!」
オレは駆け寄っていた。
作品名:とある転生者の話(第二部) 作家名:紗雅羅