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世界一初恋 高x律 葛藤

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【SIDE 律 Cパート 3/5 】 --------------------------

無事原稿チェックも終わり、久しぶりの家路についた

あの日から・・・夜、高野さんを見かけた翌日から、俺の世界に高野さんは入ってこなかった
社内でも逢うことは無く、ましてやマンションで見かけることもない

若干ふらつきながらも自宅へ辿りつくと、安岡さんが居た
「おかえりなさいませ。律様」

「あれ?安岡さん、今日はどうしたの?」
リビングに入り、ジャケットを脱ぎながら聞く

「はい。本日は新居がご用意出来ましたので、ご連絡がてら”掃除”しに参りました」
あーー色々ごめんなさい。
安岡さんが綺麗に掃除しても、三日と経たないうちに部屋が散らかる
申し訳ない気持ちいっぱいに「すみません」と項垂れてみる 

「いつでも引っ越しはできますが、いかが致しますか?」
テーブルに夕食を運びながら、淡々と安岡さんは切り出してきた

「ちょっと面倒なこと頼んでもいい?」
「はい。なんなりと」

ふぅーと一回深呼吸をして、ソファーに座りなおし安岡さんにお願いした
「俺の居ない平日の日中にお願いしたい。
 あと、隣人に知られないように引っ越しを進めて欲しい」

何を言ってるのか解ったのだろう
安岡さんは少し怪訝そうな表情をして「かしこまりました」と一言返事した

別に高野さんに知られても構わないのだが、
何となく・・・躊躇してしまう
自分から離れるってことは、逃げるってことだけど、
別に丸川を辞める訳ではないから、職場で逢うことだってできる

もう隣には居られないけど、上司と部下としてならいいよね?
女々しいかもしれないけど、俺のやり方が間違ってると思うけど
それでも今は目先のことに集中して、後のことは終わってから考えればいいと思った

食事も終わり、新居の場所も地図で確認した
今のマンションからそれほど離れてはいない
オートロックの2LDK
一人で暮らすには十分過ぎる広さだ。
家賃も今と左程変わらず、条件も良い
近くに図書館もあるので、休日はのんびりできそうだ

良い場所を見つけてくれた安岡さんに、再度お礼を言って
引っ越しはエメ編の校了予定日に行うことになった
丁度バタバタしてるし、恐らく前日は会社で貫徹だろう
荷作りは安岡さんが全部引き受けてくれた

何から何まで、安岡さんにお世話になりっぱなしだ
どこかできちんとお礼をしないといけないな・・・

安岡さんが帰った後のリビングで、お礼は何にしようかな?と考え久しぶりにゆっくりできた



深夜、喉が渇き台所へと歩いて行くと、パタンッとドアが閉まる音がした
隣人の・・高野さんが帰宅したのだろう
最近ずっと深夜帰宅だ
ついつい聞き耳を立ててしまい、苦笑いする
今は周期前だから、毎日深夜帰宅するのは別件だろう

もう少ししたら、こんな風に聞き耳を立てることもなくなる
冷蔵庫からペットボトルを取り出し、グビッと半分ぐらいまで呑んだ後
もう一度ベットに戻り、眠りについた

作品名:世界一初恋 高x律 葛藤 作家名:jyoshico