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世界一初恋 高x律 記憶喪失

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以前の会社で編集経験があると言っても、文芸と漫画では畑違いだ
新人の小野寺に写植貼り、ネームの見方を叩きこみ、現在は作家を一人担当させている

負けず嫌いで一度言い出したら頑なに意地を張り通す
可愛げなく、素直じゃない

つい先日のこと
小野寺の担当作家--武藤先生のアシスタントがインフルエンザにかかり全滅した
武藤先生の原稿を落し、代わりに代理原稿に差し替えようとすると、 
小野寺が食ってかかってきた

”半日だけ時間ください!”
”武藤先生は今一生懸命頑張ってるです!” 

そして極めつけは
「持ってくると言ってるんです!
 俺は出来ない事は言いません!!」

横澤からの批判はあったが、俺は了承し小野寺を行かせた
周囲は顔面蒼白だったが、不思議と俺は落ち着いていた

あいつは「やる」と言ったら無理矢理力ワザでやりとげる

エメ編に来てから二カ月弱、小野寺の仕事に対して真直ぐな思い、
必死で頑張る姿を見ていた俺は、特に心配はしていなかった



神様の悪戯か、それとも運命なのか・・・
俺の隣人は小野寺だった

知ったのはつい最近
偶々扉を開けたら、同時に隣から小野寺が出てきた
一年ほど前から住んでいたらしく、お互い不規則な生活のため顔を合わすことがなかったのだ
入社してからも、編集長と新人の作業量は異なる為、今まで気付かずにいた



小野寺の髪は男のくせにサラサラしていてさわり心地が良い
仕事中も事あるごとに髪をくしゃくしゃにするのが俺の日課だ
やられている本人は「何すんですか!触らないでください!!」とキャンキャン騒ぐが、
何故かあいつの髪を弄ってると懐かしい感じがした

何だ?この気持・・・・

だから今日も小野寺の髪を弄る
二人だけになった編集部で、俺は隣の席に腰掛け
企画会議用資料の作成に四苦八苦するあいつに助言を与える
そのお礼と言わんばかりに髪に触れて軽く梳く