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世界一初恋 高x律 記憶喪失

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深夜二時過ぎ、俺はずっと廊下で小野寺の帰りを待っていた
壁にもたれかかっていると、チンとエレベータが開く音がした

「小野寺・・」
そう口に出した時、ハッと俺を見てまたエレベータに逃げ込もうとした奴の腕を掴み
無理矢理部屋に押し込んだ

両肩を掴み、壁に押し付け、逃げられないようにする
小野寺は抵抗したが、俺は離す気などもうとうない

抵抗に疲れたのか動きが止まった時、小野寺が口を開いた
「俺をからかって・・・面白かったですか?”嵯峨先輩”」

その声は震えているが、見上げたエメラルドの瞳は、凍てつくほど冷たい目をしていた
「からかってなんていない」
両腕を頭の上で拘束し、小野寺に告げる

「ハッ!何言ってるんですか?俺は二度もあんたに遊ばれたんだ!!」

「俺は本気だ!本気でお前のことが好きなんだ!」

「ふざけるな!!!」
そう言って怯んだ俺を突き離し、自分の部屋へと逃げて行った

「どうして・・・」
小野寺のあんな目は今まで見た事無かった
すべてを拒絶する目

俺は目の前が真っ白になり、その場に崩れ落ちた



--- また夢を見た

俺の部屋で情事の後、ベットの上で身なりを整えている小野寺が俺に聞く

『嵯峨先輩は俺の事・・好き・・ですか?』

その後、突然回し蹴りをくらい、次の日から消息不明になった・・・・

オイ!何だこれは?
何故俺は回し蹴りをくらうんだ?
これが別れた原因なのか?

クソッ!
俺はベットから起きあがり、小野寺の部屋へ向かった



ピンポーン♪ピンポーン♪ピンポーン♪ピンポーン♪ピンポーン♪
プルルル・・プルルル・・プルルル・・プルルル・・プルルル・・
ガンガンガンッ!ガンガンガンッ!ガンガンガンッ!ガンガンガンッ!

「き・・近所迷惑なんですけど・・・」

「話しがある」

「俺はありません。帰ってください」
閉めようとした扉を掴んで無理やりこじ開け部屋に上がる

「ちょっ・・高野さん!何勝手に入ってるんですか!!」
グイグイと俺の腕を引っ張り玄関へ連れ戻そうとするが、
体格差があるため、逆に小野寺が俺の腕にぶら下がる状態でリビングまで引きずっていった