Mr.stripper Charles
下は…ティーバッグというらしい、腿の付け根部分までギリギリ露出しているものを穿いている。 その際どい左腿にはレースが施されたガーターベルトが。エンジェルの話によるとあそこに客から貰った紙幣を挟んでおくらしい。
履いているハイヒールも無論白黒だ。
こうして見ると全体的に中世のゴシックに似た感じを受けた。
元々本人のスタイルが細身なせいもあるのか、とにかく、胸が平らだと言うことを除けば、そこら辺の変な女よりよっぽど綺麗だった。エンジェルの言っていたこともあながち間違ってはいないようだ。
「ねー! 言った通りでしょ! すごい似合うでしょ! 可愛いー! ねぇ! エリッ…エリック?」
隣ではしゃぐエンジェルの声に気づいたのは彼女に声をかけられてからだった。
「なにボーッとしてるのよ! あれ? もしかしてあまりのチャールズの変貌ぶりに見とれちゃった?」
「なっ…!」
「その様子だと図星のようね。まぁ、エリックらしいって言えばらしい反応だけど」
ふふっ、とエンジェルが笑う。
「ふっ、2人ともっ! そろそろこの状態から解放してくれないかっ」
今まで放置状態だったチャールズが口を開いた。
忘れかけていたエンジェルが今気づいた顔で「ああっ、」と返す。
「そうね、じゃあそろそろ準備でもしましょうか!」
未だ小さな試着室に突っ立ったままのチャールズの手をエンジェルが強引に引いて、連れ出した。
作品名:Mr.stripper Charles 作家名:なずな