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機動戦士ガンダムRS 第3話 崩壊の大地

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 部下も敬礼した。
「戦闘は、コロニー内になる。
そのためたとえ軍艦やショットランサーが効かない敵がいてもビーム・マシンガン等の武装の使用は、禁止だ」
 その瞬間パイロットたちに動揺が走った。
サオトメは、確かにガンダム5機とアーガマもどきの破壊といっていたがヘリオポリスも守る価値があるのだろうか?
たまらずエリオット少尉が手を上げた。
サオトメは、エリオット少尉に質問の許可を出した。
「それは、ヘリオポリスに傷をつけるなということですか?」
 その質問にほかのパイロットもうなずいた。
「そうだ。
お前たちは、オーブが地球軍のモビルスーツを開発していたためもはや中立国ではないと言いたいかもしれない。
しかしそれは、政府が判断することだ。
当面の敵は、地球軍だ。
地球軍のモビルスーツ、モビルアーマーと軍艦の撃墜に全力を注げばいい。
そのためこの戦闘は、戦死するリスクが非常に高い。
よって志願するものを攻撃隊に加える」
 パイロットたちは、さらに困惑した。
「俺からの最優先任務は、『生き残ること』だ。
この任務は、それを守りつつ戦果をあげよというかなり難しい任務だ。
中途半端な技量では、死んでしまう。
それだけは、許さない。
ならば最初から出撃せずに次の機会に戦果をあげればいい。
俺は、そんなやつを腰抜けと言わないし言わせない。
安心しろ」
 パイロットたちは、少しざわついた。
そしてしばらくすると3人が挙手した。
それはシグマン大尉、サウス中尉とジャック少尉だった。
「出撃だ」
 サオトメの言葉に4人は、ブリーフィングルームから出て行った。
しばらくしてからほかのパイロットたちも出て行った。

           ※

 トールは、軍人たちのひそひそ話がやまなかったので怒りが頂点に達した。
「何なんだよ?
キラがスーパーコーディネイターで何が悪いんだよ」
「いや、問題は確かにそこには無い」
 するとまたおくから男性の声が聞こえてきた。
今度は、トールたちと同じくらいの歳の少年が4人来た。
「どういうことだよ?」
 トールが彼らにくってかかった。
すると緑色の髪のやや幼い少年が答えた。
「あなたたちが通っていたカトー教授は、『G』の開発担当の1人でOSを担当していました。
しかしOSの開発は、難航しそこで『G』の機密が漏れない程度にOSの解析をあなたに頼んでいたんです。
今日あなたに届いたデータの解析で全て終わりだったんです。
もちろんその後の生活は、通常通りできる手はずだったんですがコロニー軍の襲撃であなたたちが『G』に接触してしまったためにこんなことに」
 キラは、自分が知らないうちにモビルスーツの開発に携われていたことにショックだった。
「違うよね、アスラン」
 キラがアスランに質問したがアスランは、俯いたまま黙ってしまった。
キラは、親友に見放されたと感じ脱力してしまった。
「キラ」
 トールたちは、そんな崩れるキラを何とか支えた。
トールは、全ての元凶と言えるフラガ大尉をにらみつけた。
「いや、失礼。
こんな騒ぎになるとは、思っても見なかったから。
俺は、ただ確かめたかっただけなんだ」
 フラガ大尉は、右手を首に回しながら言った。
「フラガ大尉」
 ラミアス大尉が言った後フラガ大尉は、ストライクガンダムを見上げた。
「俺は、普通のコーディネイターで正規の軍人でモビルアーマーを操縦してるけどOSのことなんかさっぱりわからない。
それなのにスーパーコーディネイターということだけで民間人なのにこれのOSをどう構築すればこれが高性能になるかを瞬時に理解できるのかと思っただけだ」
 そういうとフラガ大尉とクルーゼ中佐は、奥に行った。
「大尉、中佐、どちらに?」
 たまらずバジルール少尉が質問した。
「私たちは、被弾して降りてきたし忘れているかもしれないが外にいるのは死神だ」
 クルーゼ中佐の言葉に皆は、はっとなった。
「あいつは、しつこいぞ」
 そういって2人は、さらに奥に行ってしまった。
「こんなところで油を売っている暇は、ないぞ」
 キラたちは、「クルーゼ」という人間がどういう人なのかまだつかめなかった。

             ※

 ドゴス・ギアのマン・マシーンデッキでは、武装変更が行われていた。
「6番コンテナだ。
ユーピテルにショットランサーを装備させろ。
それから280mm口径の散弾を装填させろ」
 ユーピテルの腰部にショットランサーが装備された。
それに伴って背部のユーピテル・バズーカに散弾が装填された。
この散弾は、近接信管を持っており対象物前で爆発し散弾を飛ばす。
この弾なら直接地表に命中することが無いためコロニーへの被害を最小限に止めることができる。
 ドゴス・ギアのパイロット待機室ではフリック少尉、エリオット少尉とアイリス曹長が飲み物を飲みながら4機のマン・マシーンの出撃準備を見ていた。
「まったく何が中立国だ。
地球軍のモビルスーツなんか造る国なんか全部つぶしちゃえばいいんだ」
 フリック少尉が飲み物を飲みながらサオトメの対応の不満を愚痴った。
「でも悔しいけど祖国の国力は、とても乏しいです。
今は、目の前の敵だけを攻撃したほうがいいと思います」
 アイリス曹長は、サオトメが正しいと思い反論した。
「それは、違うぜ」
 今度は、エリオット少尉が説明を始めた。
「本当に国力を考えるなら持久戦に持ち込まれないようにすることさ。
それを行うには、多少前線が拡大するリスクを犯してでも攻め込む決断力が必要なのさ」
「そういうこと」
 エリオット少尉の説明にフリック少尉がうなずいた。
アイリス曹長は、2人の言い分も理解したかったが祖国にそのような大胆な侵略が行える国力が残っているか疑問だった。

              ※

 アークエンジェルには、次々と補給物資を載せたトレーラーが搬入されていった。
「水は、モルゲンレーテから持ってくるしかないだろ」
 ダリダ伍長が整備員に文句を言っていた。
ヘリオポリスの貯水タンクのひとつが先の襲撃で破壊されてしまいヘリオポリスから十分供給できなくなってしまっていた。
そのため独自に貯水タンクがあるモルゲンレーテから供給しようと考えていた。
「『G』の補給パーツと弾薬の補充が先だ。
急げ」
 モビルスーツデッキでは、ガンダムの補給パーツの搬入と弾薬の補充作業と平行してメビウス・ゼロとシグーハイマニューバの修理が行われていた。
「マードック軍曹、来てくださいよ」
 整備員たちは、モビルスーツデッキをあわただしく走り回っていた。

               ※

 アークエンジェルの寝室では、キラが2段ベッドの上で壁に背をつけて眠っていた。
「こんな状況で眠れちゃうのがすごいよ」
 カズイがこのような状況でも寝られるキラをうらやましがった。
「疲れてるのよ。
キラは、本当にいろいろあったんだから」
 ミリアリアがフォローを入れた。
モビルスーツの操縦、幼馴染の軍への入隊に自分がモビルスーツの開発に間接的に利用されていたことを考えると確かに疲れて眠ることに疑問は浮かばない。
「大変だったか。
まあ、確かにそうなんだけどさ」