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おとしごろ

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「お前俺とキスしたいとかじゃないよな」
巧は一応聞いてみた。まさかとは思うが、もしそうだったら笑えない。
沢口は勢いよく否定した。ならいい。男に興味はない。
「キスならこの間東谷としたばっかだろ。あれ実践してみれば」
以前巧が無理やり沢口と東谷の頭を引き寄せたことがあった。あの時の2人の必死さを思い出すと少し笑える。思わず口の端が上がる。
すると、沢口は紅く染まった顔をまっすぐ巧に向けてきた。怒ったのだろうか。瞳に涙がたまっているように見えなくもない。
「真面目に答えてくれぇな」
それは懇願に聞こえた。こいつ、泣き落としする気か。
「俺に教えられることなんてないよ。豪ちゃんの方が優しく教えてくれるんじゃない」
まさか自分に振られると思っていなかったのだろう。豪は巧と沢口を何度も見比べる。
何故か豪まで赤くなりながら、沢口に向かって何か言おうとした。が、口を開いたのは沢口の方が早かった。
「豪じゃ分からん。原田じゃないと」
豪は開きかけた口を閉めずに、ぐぎぎぎと音が鳴りそうにぎこちなく首を回し、巧を振り返った。間の抜けた顔だ。
「変な顔だな」
確かに変な顔だった。しかし豪は、先ほどまでの大らかさがどこかに行ってしまったように焦っている。
「変な顔言うなや。そ、そうじゃ、確かに巧じゃなきゃ分からん」
何故皆してこんなに興奮しているのだろう。ふと振り返ると東谷まで何となく頬を上気させている。
・・・・気持ち悪い。男ばかりが集まって皆で赤い顔をしているなんて、傍からみたら気持ち悪いだろう。
「豪、お前何か言おうとしてたじゃないか」
沢口の方が口を開いたのは早かったが、豪も何か言おうとしていた。問うてみると、豪は激しく首を振る。
「俺には答えられんって言おうと思ったんじゃ」
そして、自分を落ち着かせるようにうんうんとうなずく。東谷は巧の前に回り込んで大きくうなずいた。
思わず身を引く。すると、東谷はにじり寄ってきた。
「原田、沢口に教えてやれ。きっ、キスの、やり方」



作品名:おとしごろ 作家名:原田凛