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神手物語(ゴッドハンドストーリー)~名医の条件~ 第1~9話

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第4話 断絶宣言

 手術が終わり簡単な説明がある。
 「低体温下手術」のため一週間掛けて体温を通常まで戻すそうで、
その間なのはは目覚めることはないという。
 翌日改めて診断を伝えるとのことだった。
「父さん達は帰って一度寝なよ、ここには俺が残るから」
 恭也がそう言って全員を帰らせた。
誰も一睡もすることなくただ一心不乱に祈り続けていたため疲労が隠せない。

 帰る途中だった、アリサがユーノの抱えていた本に気が付いた。
「あんた何大事そうに抱えてるのよ、一体それは何?」
「ぁ、あの、えーと、その……」

「ぬわにぃ~その本を使うと、自分の命と引き替えになのはを救うことが出来るですって~?
この馬鹿者がぁぁぁぁぁぁ!」
 アリサがユーノをはり倒す。
「そんなことをしてなのはが喜ぶと思ってるのっ?!
あんたが居なくなってそれであの子が喜ぶと思っているのっ!」
 半べそのアリサがユーノを問い詰める。
「そうだ、俺もそんなことをされても嬉しくはない。
誰かの命を犠牲にしてまで助けて貰ってもただ虚しいだけだ。
それにこんな危ない本に手を出しちゃいけない、こうしてやる」
 ユーノから本を取り上げた士郎が電話帳破りの要領で魔導書を二つに破り捨てる。
魔導書は破り捨てられた瞬間塵になって消えた。
「う、嘘だ!核ミサイルでも壊せない魔導書を手で引き裂くなんて出来るはず無いのに!」
 士郎は、計り知れない力を持っていた。
それだけ士郎の怒りは大きかった。
「ユーノ君、命はそんな風に粗末に扱う物じゃない、誰かを助けたかったら、守る為に使うんだ」
 士郎の眼差しが恐ろしいまでに真剣だった。
「すいませんでした」
 ただ頭を下げるしかないユーノ、でも士郎の言わんとすることは伝わった様だ。