神手物語(ゴッドハンドストーリー)~名医の条件~ 第1~9話
第5話 交渉
「あれが理事長の皇 稜斗よ」
「じゃあ手筈通りに」
なにやら企んでいるのはアリサ、すずか、忍の3人だった。
「こんにちわ、皇さん」
「こんにちわ、君は確か……」
「はい、月村忍です」
「なんで月村財閥のお嬢様がここに?」
「なのはちゃんは、もうすぐ私の義妹になる子なんです。
なのはちゃんのお兄さん、高町恭也さんは私の婚約者です」
「なるほど、そう言う関係で月村財閥のお嬢様が居た訳か?
所で、なぜバニングスグループのお嬢様まで居る訳?」
「何にも知らないのね、高町のおじさまは元々うちの警備主任をしてたの。
それになのはは私の大親友でもあるの」
「そう言う関係もあって現在月村家とバニングス家は業務提携して居るんです」
「そりゃあ世界最強のタッグだね?それで何?僕に何か用?」
「単刀直入に言わせて貰うわ、ここの検査機器古すぎるのよ」
「へ?」
「どの機械も中古だし、余り性能良くないし」
「アリサちゃん、言葉が過ぎるわよ」
「私は、なのはちゃんを悲しい思い出にしたくはないのです。
だからこの病院の検査機材、欲しいもの何でも言って下さい、
すぐに入れ替えさせて頂きます。もちろん費用はこちらで持たせて頂きます」
「そりゃあ嬉しい申し出だね、で、それだけじゃないんだろ?
何か他に言いたそうな事があるみたいだけど何か企んでる?」
「見抜かれましたか?」
「君は?」
「月村すずかです」
「なるほど妹さんね」
「今日か明日、半日ほどお時間を頂きたいのですが……よろしいでしょうか?
それから後で見聞きすることは他言無用に願います」
その瞬間3人の目つきが異常に鋭くなったことに非常に背筋が凍る思いをした皇だった。
「じゃあ明日の午後を開けておきますよ」
「どうしましょうかね?、院長」
「本当は断るべきなんだろうけど……ま、くれる物はもらっといたら良いじゃないの?」
しかし怖いねえ、そんなVIPだったとは?テロリストの標的にされかねんよ、この病院」
「冗談でも笑えませんよ」
作品名:神手物語(ゴッドハンドストーリー)~名医の条件~ 第1~9話 作家名:酔仙