神手物語(ゴッドハンドストーリー)~名医の条件~ 第1~9話
「これは何をする機械?」
「それは……」
「皇さん、何か必要な物は?」
「取り敢えず3D空間投影技術かな、それから3Dヴァーチャル技術、
それとマルチスキャナ、まあこれくらい有れば他の物は我々の技術と大差なさそうだ」
「じゃあレティ提督、有り難く頂いておくわね、
それから謝罪に来たいと伝えておくからお早めに」
「しかし驚いたよ、ホーキング博士の提唱した「多次元宇宙存在論」がこうもあっさり証明されるとは?
しかも、僕までその次元の壁を越えて旅行することになろうとはね」
「お喋りは良いの、帰ったらすぐインターフェイスとソフトを作るのよ!
速くこの機械を使えるようにして病院に納入したいから頑張ってね」
「しかし良くこんな事を考え付いたね?殆ど脅迫まがいで詐欺まがいの交渉をするなんて悪い人だ」
「皇さん、今回の交渉を思い付いたのもシナリオを準備したのも私じゃありません」
忍がむくれる。
「全部アリサちゃんですから」
「なんとまあ末恐ろしいお子様ですこと」
その晩から忍と皇のタッグでそれぞれの機械の技術解析が始まった。
「レティそれやられたわね、アリサさんに良い様に使われただけよ。
まあ、報告が止まっていたのは問題だけど何とかなるでしょう」
作品名:神手物語(ゴッドハンドストーリー)~名医の条件~ 第1~9話 作家名:酔仙