神手物語(ゴッドハンドストーリー)~名医の条件~ 第1~9話
「あの日あたし達は、スクライア一族の発掘現場へ向かったんだ……」
グラーフアイゼンが記録した映像が浮かぶ。
前の年、始めて見つかった「レリック」それと同じ物が見つかったらしい。
「あたし達はそのレリックを受け取ってアースラまで運ぶことが任務だったんだ」
スクライア一族の発掘現場は狙われやすい。
時々とてつもないお宝を発見することもあり、
常に次元海賊などのならず者達に狙われていた。
現場自体は、屈強な武装隊の隊員が常に常駐している為、
簡単には手出しが出来ない。
そこで狙われるのが、輸送中だった。
だから、あたしとなのはで受け取りに言ったんだ。
「ぁ、次元海賊さん発見!、やっちゃいますか?」
「やろうぜ!」
「スターライト・ブレイカ~~~~~~~~」
ドゴ~~~~~~~~~~~~ン
放たれたピンクの光が巨大な爆発を引き起こす。
まるでそれは核爆発をイメージさせるかのようだった。
士郎も目が点だった。
自分の娘がこんな酷いことをしていたとは?
しかも情け容赦なく相手を魔法で吹き飛ばしていたとは……
「そしてレリックを受け取って合流地点に向かったんだ……でも」
「まだ時間あるし、ちょっと疲れたし、そろそろお弁当にしない?」
丁度見つけた砂漠の中の遺跡の上、日当たりが良くて暖かそうだ。
この所の冷え込みと前の日に降り積もった雪でかなり寒かった。
サンドイッチを取り出してほう張ろうとした時だった。
「!!」
何かに反応して飛び退いた。
振り返ったその場所には機械兵器がブレードを振り下ろしていた。
「ディバイ~~~~~~~~~~~ン」
ザシュッ
後ろからだった、もう一体居た。
その一撃は、なのはの背中から胸に貫通していた。
「そ、そんな……ゲフッ」
機械兵器がブレードを引き抜いた瞬間、なのはは血を吐いて倒れた。
「なのはっっ目を、目を開けてくれぇぇぇぇぇ!
誰か助けてくれよぉぉぉぉぉぉぉぉ!」
なのはの背中からは夥しい血が噴き出していた。
作品名:神手物語(ゴッドハンドストーリー)~名医の条件~ 第1~9話 作家名:酔仙