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神手物語(ゴッドハンドストーリー)~名医の条件~ 第1~9話

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第9話 決戦



 1月5日、仕事が始まってすぐのことだった。
「キール准将、大変なことをしてくれたな?もはや地上本部は君を庇いきれんよ」
 ゲイズ少将は既にあの映像からキール准将の私兵であると割り出していた。
「今なら本局に自首すれば君が逮捕されるだけで済むだろう?だが、もしこれ以上何かしでかすようならこちらも然るべき処置を執らざるを得ない」

 ゲイズの言葉にもはや自分の出世の道は断たれたと認めざるを得ないキール准将だった。
だが、同時にどうやって保身を図るかそんなことばかりに頭を巡らせていた。
(高町家さえ倒せば、俺に手を出せる奴はいなくなる)
 彼はその考えだけで地上本部から姿を消した。
もう既に追いつめられてまともな思考すら出来ていないようだ。
 これが彼に悲惨な最期をもたらす最後の一手だった。