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神手物語(ゴッドハンドストーリー)~名医の条件~ 第1~9話

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第2話 光よ!



「もしかしたらこの世でただ一カ所だけなのはちゃんを救えるかも知れない所がある!」
 その一言は絶望の淵に立たされた家族にただ一筋差し込んだ光明だった。
 全員がその言葉にすずかに視線を送る。
「ヴァルハラなら、安田記念病院なら何とかなるかも知れない!」
 リンディはその一言に全てを賭ける決断を下した。
「アースラスタッフ、全員ですぐに偽装工作と転送の準備をしなさい」
 リンディが迅速に指示を出す。
「なのはぁぁぁぁぁぁぁ!」
 遅れてきたユーノがやっとその場に現れる。
「来るのが遅すぎるのよっ!」
 アリサのパンチがユーノの顔面を捕らえる。
そのまま殴り倒すと馬乗りになった。
馬乗りになってユーノの胸ぐらを捕まえていた。
「あんたが遅いから、なのはが、なのははもう……」
 そこで泣き出してしまったアリサにユーノは事の深刻さを理解する。
「アリサちゃん、まだ希望が無くなった訳じゃないんだ、例え1%でも希望があるなら、それに全てを賭けてみようと思う、だから祈ってくれ必ず助かると」
 そう言って、アリサの肩に手を置いた士郎のその手は震えていた。
 士郎は祈るしかなかった、今自分に出来ることは何もない。
ただ差し込んだ一筋の淡い光明に全てを託して……光よ!どうかなのはを救い給え!