神手物語(ゴッドハンドストーリー)~名医の条件~10-18話
1月10日
その日家族全員、テル先生に呼び出されていた。
「ここ数日以内になのはちゃんが目覚めると思いますが、
これから話す事をご家族で必ず守って下さい」
それは、介護シンドロームに関することだった。
介護シンドロームは所謂介護疲れという奴で、一人が成ると家族中に伝播してしまうことが多く、場合によっては家族を殺してしまったり、一家心中という悲惨な結果も実際に起きていたりする。
しかもそれは介護する側だけでなく、介護される側の患者から起こることも多いという。
「良いですか?これはなのはちゃんとご家族がどこまで信頼関係を築けるか?
に掛かっています。
特に難しい年齢の為、なのはちゃんが自暴自棄に成りやすいですから細心の注意をお願いします」
「おっしいなあ、後ちょっとで目標クリアやのに……」(はやて
「なのは……早く起きて……」(フェイト
「ぁ、フェイトまた泣く、ダメだよそんなんじゃぁ」(ユーノ
「あ、また動いた、モゾモゾ動き15回目と」(すずか
だんだん増える目覚めの兆候、家族の友人の期待が大きくなる。
1月12日夕方
「おっしゃ、寝言30回達成、目標クリアや」(はやて
「もうすぐだね、もうすぐだよね」(フェイト
「でもどうしよう?今週から6時間授業だし、夕方しか来られないし、その時起きていてくれるとは限らないし……」(すずか
「連絡があったらサボっちゃえば?」(アリサ
「フケますか?」(すずか
「たまには良いじゃない?」(アリサ
作品名:神手物語(ゴッドハンドストーリー)~名医の条件~10-18話 作家名:酔仙