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神手物語(ゴッドハンドストーリー)~名医の条件~10-18話

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 おむつが取れて十日目、なんとか自力で車椅子に移りそしてトイレまで往復できるようになった。
 テル先生からあと数日で退院だと告げられ、やっとこの地獄から解放されると言う思いで一杯だった。
 それにトレパンも今日で卒業だった。
この惨めな思いももうしなくて済む、今日のなのははとても気分が良かった。
「もうすぐ退院なの」
 そう話すとリハビリ室の患者達が祝福してくれた。
みんななのはのことを「戦友」と呼んだ。
不味い飯を食い一緒に頑張った仲間だから「戦友」なのだ。
 次の日の夜、戦友達がささやかな送別会を開いてくれた。
食事のデザートを持ち寄り、自販機のジュースのみと言う極めて質素な物だったが、
それでもなのはは嬉しかった。
 いつの間にかなのはは戦友というかけがえのない友達をたくさん作っていた。
退院してしまえばどこの誰とも判らなくなる戦友達、またいつか会おうと約束した。

 一方高町家では家の改装が急ピッチだった。
廊下には全て手すりを取り付け、出来る限り段差を取り除き、2階にあったなのはの部屋を1階の美由希と交替、ついでに模様替えしお風呂やトイレも介助し易い様手すりを取り付けたり浴槽を交換したり
大変な作業になっていた。