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神手物語(ゴッドハンドストーリー)~名医の条件~10-18話

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 一方、管理局
「レティ提督、高町なのはがもうすぐ退院というのは本当かね?」
「はい、この数日以内には退院だと聞いております。
つきましてはそろそろ補償交渉の方を始めないといけない訳ですが、
この前の一件以来まだ謝罪さえも出来てはおりません、
もう私一人の手に負える状況ではないと思います」
「困ったな、この前のあれを見ても判る様に高町士郎氏は激怒されている、
その状態でのこのこ出かけていっても斬られるだけだ、何か方法はない物か?」
 この前の一件、通称キール・ロ・ワイヤル事件以降、管理局は高町家に対して過敏なまでに神経を尖らせていた。
 キールの私兵、SSSを含む200人が一瞬にして殺された事件、全てがオーバーAランク魔導師であり、ミッドチルダ最強とまで言われた軍団が僅か30分で全て殺された事件、回収したデバイスに記録されていた恐るべき光景、
 一番最初に、SSSのバルチェスが殺された。
斬られる瞬間が全く感知出来ていない。
「お前はもう死んでいる」と言われた直後には、バルチェスはバラバラの肉塊になっていた。
 それを見た兵隊達は戦意を喪失して逃げ出していた。
でもそれを若い男二人が追いかけてくる、信じられない速さで、横から後ろから斬り付けられ、次々と死んでいく、至近距離からの攻撃の為バリアジャケットが何の役にも立っていない。
途中から命乞いをする者まで居たが、二人の男はそれを無視して首を刎ねた。
まさに鬼の形相だった。
 以前、アリサという少女が「怒らせたら大変なことになる」と言っていた意味を骨の髄から味わった管理局幹部達、もし攻めてこられたら今度は自分たちがこうなる番だと思いこんでいた。
 まだ怒っているはず、どうやって謝罪したらいいのか?
このまま放置すればもっと「大変なこと」になるはず、会議室は重い空気に包まれていた。
 この状況を楽しんでいたのは、「真実」を知っているレティだけだった。
「やれやれ、困ったことになってるねぇ」
 そこへ姿を現したのは、伝説の3提督の一人、ミゼット・クローベルだった。
「サムライは礼を尽くせば何にもしないよ、私の若い時にも一人いてねぇ時空漂流者のサムライが……確かに彼らは恐るべき技と力を持っている。
しかし非常に温厚で礼儀正しい、礼を尽くす限りは絶対に何もしては来ないよ」
 あっさりとミゼットにそう言われてしまう、会議は安堵の雰囲気に変わってしまう。
どこの世界でも官僚という奴はお気楽な物である、一つ脅威が無くなれば安心してその後は全て誰かに丸投げする。
 またレティに行って来いと言うのだ。
「本当に成っちゃあ居ないねえ、礼を尽くせって言ってるのに」
 ミゼットが呆れていた。
「ここにいる全員とは言わないが、責任者5~6名で謝罪をしに行っておいで、礼を尽くせないとどうなるか判らないよ」
 レティを筆頭に5人の幹部が、謝罪に行くことで落ち着いた様だ。

 こちらは地上本部
 キール准将亡き後、レジアス少将はキールに近しい幹部を汚職の疑惑を掛けて排除していた。
キールから賄賂を受け取っていたのではないかという疑惑の果てに地上本部を追われた幹部がかなり大勢居たという。
 その後、キール事件の捜査と事件の収拾をした功績によりレジアスは少将から中将に出世し、
地上防衛本部長となった。