神手物語(ゴッドハンドストーリー)~名医の条件~19-29話
週が明けて管理局からポメちゃんに連絡が入る。
「えっ?何この金額?」
そこには信じられない金額が書かれていた。
機械兵器1体倒して30万、これは妥当な額だ。
でも30万×15体×2人で900万、
警備が、SSS+級1日3交替で日当10万で計算する。
夜間警備担当する場合は13.5万だ。
高町家は士郎以下恭也、美由紀もSSS+級と認定されていた。
単純な話、1日33.5万の費用×81日間で2713.5万……凄い額だ。
実際にはこれに休日手当や休日夜間手当が上乗せされる。
そして問題なのがSSS級を含む最強の戦闘部隊200人を殲滅せよというミッション
既にSSSと言うだけで神の如き存在、そうたやすく倒せる訳でもなく、とんでもない査定になるのは明らかだった。
査定額200億、これが嘱託魔導師に提示出来る金額だった。
これは対人戦闘ミッションの最高額とも言えるものだった。
恐らく200億くれると言っても誰もやらないだろう?
高町家以外は。
因みに、なのはが解決した二つの事件はもっと規模が大きい為査定額はもっととんでもない額だった。
なんか、補償額という範囲を超えた金額にポメちゃんがフリーズしてしまう。
「まあ妥当な査定でしょ」
とはなのはのコメントだった。
「妥当とはどう言うことかな?金銭感覚が解らんのだが?」
「だって私もっと稼いでるもん」
信じられない娘の発言に士郎がフリーズしてしまう。
「一体いくら稼いでるんだ?」
「んとねえ、L級戦艦3隻買えるぐらい」
「どうも基準が良く判らんのだが?」
なのはは、取り敢えずモニターを開いてみせる。
「んとねえ、こっちがスイス銀行にある私の口座のお金で、こっちがミッド銀行の口座のお金、二つ合わせると大体これくらい」
そこには日本の国家予算に匹敵するほどの金額が表示されていた。
士郎は唖然とするしかなかった。
「なのは、少しくらい家に食費を入れなさい」
「やだ!」
タイミング良く帰ってきた桃子がそのやり取りを見ていたが、
「ならママが預かっておいてあげるからね、通帳とカードを出してね」
その瞬間、付けっぱなしになっていたTVから
『出た!ママが預かっておいてあげる攻撃!』
『一度渡したらもう帰って来ないのよね?』
『フ○カラーで写そう!』
とまた何とも良いタイミングで流れる。
気まずい空気しか流れなかった。
(ダメだ、私の財産は狙われている)
ちょっとだけ家族に不信感を抱いたなのはだった。
こうしてポメちゃんは帰ることになった。
これから月1回なのはの体の状態を確認し、掛かったリハビリ代、交通費、診察料などのレシートを回収して2ヶ月遅れの支払いになるそうだ。
「さて始めるか」
「宿題嫌~」
そして始まる毎日の宿題地獄、小学生は大変である。
作品名:神手物語(ゴッドハンドストーリー)~名医の条件~19-29話 作家名:酔仙