神手物語(ゴッドハンドストーリー)~名医の条件~30-40話
そして少しずつ過ぎゆく季節、何時しか12月になっていた。
アメリカではシャマルが頑張っていた。もうすぐ医師免許の試験がある。
あの緊急手術以来シャマルはICUの即戦力として、指導医の指示の元ずっと現場で働きながら学んでいた。
時に難しい心臓手術でさえこなす事があった。
もう既に彼女は指導医を必要とさえしないほどの腕に達していた。
ただ医師免許がない為指導医が付いているだけという感じだ。
そして奇跡が起きていた。
あの緊急手術した女の子が退院し、その際の検査でも体には傷一つ残っていなかったのだ。
病院中の誰もが驚いた。
それはあの安田潤司から伝授された無縫の技、まさか成功するとは思っても見なかった。
傷が消える不思議な手術をする医者が居る。
シャマルの名前はもう既にアメリカ医学界に知られるようになってきた。
そして迎える試験、彼女は一般外科と循環器外科を受験して見事合格していた。
それでも大学を卒業せず取れる限りの免許を取ろうと頑張るシャマルだった。
そして普段はICUの専属医師として働き始めた。
もう彼女に指導医の必要はなかった。
そしてもうすぐクリスマス、一旦シャマルが帰国する。
作品名:神手物語(ゴッドハンドストーリー)~名医の条件~30-40話 作家名:酔仙