神手物語(ゴッドハンドストーリー)~名医の条件~41-48話
翌日からジョギングを始めるなのはとはやてがいた。
まだ足下が不安なのでトレッキングポールを両手に持ってのジョギングであるがこれはなかなか効果的なようだ。
そして腹筋背筋もやろうとしたのだが士郎に見つかった。
「そんなやり方じゃあダメだ、俺が指導してやろう」
そして二人は朝4時からの高町家の訓練に別メニューで参加する事になった。
「コラなのは、体が硬いぞ?」
恭也と美由紀は180度開脚で柔軟運動をしている。
なのはは120度が精一杯だ。
それにはやても似たり寄ったりだった。
もっとこう体が床に着くように、士郎が力一杯後ろから押す。
めきめきと体が音を立てる非常に痛い。
(作:いわゆる股割りです。日本の古武道に置いて基本中の基本のトレーニングです)
入念な柔軟運動の後はマラソンである。
なのは達は家の回りを1キロほどジョギング、まあ最初はこんな物だろう?
恭也達は訓練場のある山までマラソン、更に山駆けという訓練を行いまたマラソンして帰ってくる。
往復20キロ、山駆けまで入れればフルマラソンに匹敵する運動量だ。
それから道場での稽古、なのは達は道場での稽古は見た事があった。
しかし、最初からの訓練は初めてだった。
この3人が如何に化物か?見ていて良く判った。
道場稽古の片隅でなのは達の筋力トレーニングが続く、
台の上に仰向けに寝る、お尻を台から外してその状態で足を45度上に上げる。
そのつま先が見えるように顎を引いて5分耐えろと言う、腹筋のトレーニングだ。
腹筋だけでなく、太腿から首まで体の前側の筋肉全てを総動員しなければ出来ない
高度な鍛錬法、いきなりやるともの凄いきつい。
5分所か30秒で音を上げるなのは達、これはきつい。
今度は背筋の訓練、いわゆるブリッジをして最終的には自分の足首を掴む、
その状態で倒れず5分耐えろと言う。
またこれもとても耐えられるどころの状態ではなかった。
まともにブリッジすら出来なかった。
「まず柔軟性に問題があるな?
それから腹筋背筋は30秒×10本で行くか?」
こうして腹筋背筋のメニューはそれぞれ交互に30秒×10本ずつから始まった。
最終目標は15分ぶっ通しで出来るようになるまでだそうだ。
それだけでなくジョギングの距離も最終目標は5キロと決定された。
なのはとはやて二人はきついトレーニングに毎日耐える事になった。
もうすぐ春休みが終わる。
それまでには何とかこのトレーニングについて行けるようになりたい物だ。
こうしてなのは達の生活の中にトレーニングが加わった。
作品名:神手物語(ゴッドハンドストーリー)~名医の条件~41-48話 作家名:酔仙