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神手物語(ゴッドハンドストーリー)~名医の条件~49-59話

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「秋川先生、そう言う事だったのですね?」
 担任の秋川はその手に消しゴムを持っていた。
丁度テストの答案を採点している所だった。
 採点には必要のない消しゴムを手に目の前にはアリサの答案用紙、まさかいきなり乗り込まれるとは思っても見なかっただろう?
 何の為にそんな事をしたのか?
彼は既に生徒と出来ていたのだ。
 クラスメイトである佐々木さんはかなり女王様的な性格の女生徒だ。
かなり負けん気も強い、そして何をしてもアリサに敵わない事も知っていた。
何か一つでも優位に立ってアリサに勝とうとしていたのだ。
 それが担任の秋川だった、色仕掛けで彼を落とし自分の味方に付けていた。
そして彼の担当する数学の採点に手心を加えてさせていたのだ。
 すぐに理事長室に連行される秋川先生もう逃げ場はなかった。
彼は7月一杯を持って諭旨免職処分になった。
 一方、佐々木さんは秋川先生が突然退職した事にショックを隠しきれないでいた。
その後彼女もこの学校から去ることになるわけだが、その理由はもっと重い物になった。
それはもう少し先の話になるのだが、彼女は取り返しの付かない事をしでかしていたのだった。