神手物語(ゴッドハンドストーリー)~名医の条件~49-59話
屋上に移動した9人、そこでなのはとはやてにスキャンを掛ける。
「二人とも随分良くなってるわね、でもバランスが悪いわ」
「バランス?」
「腹筋と背筋はもの凄く良い感じに付いてる、でも他の部分がそれに追い付いてないの今はバランスが崩れている感じ、走ったりしても感覚と速さが合わないとかそう言う事はない?」
まさにその通りだった。
なのはは100mダッシュしてもスピードが乗らない感じなのだ。
「うん、思ったほど早く走れない」
「人間はね、歩く時のバランス感覚を耳の中で取って、実際のバランスを腹筋と背筋で制御しているの、この前はその腹筋と背筋が弱すぎてバランスの制御が出来ていなかったから腹筋と背筋を鍛えるように指導したけど今度は全身バランス良く鍛えないといけないわね」
「全身か……まだリミッター解除までには遠いのかな?」
「そんな事無いわよ、後一ヶ月もすれば多分OKよ、
それまでにしっかり鍛えればね」
そう言って診断書を作ってくれた。
一つはテル先生に、もう一つは士郎に渡すように2通作ってくれたのだ。
「シャマル先生、ありがとう」
「所でなのはちゃん達今日はどうするの?」
「今日はアリサちゃんちに泊まって、明日はお買い物して帰ろうかなと……」
「じゃあ、後で一緒に帰りましょ?」
そこでシャマルはまた仕事に戻っていった。
なのは達はする事もなく1時間ほど屋上で時間を潰す。
遠くの方を見ていたなのはが何かを見つけたようだった。
「あ、あれ何かな?ビルの屋上でライフルを構えている人が居るけど」
「そ、狙撃ちゃうやろか?」
はやてがモニターを展開する。
最大望遠で狙撃者を捉える。
まだこちらには気付かれていない。
「どうする?」
作品名:神手物語(ゴッドハンドストーリー)~名医の条件~49-59話 作家名:酔仙