二次創作小説やBL小説が読める!投稿できる!二次小説投稿コミュニティ!

オリジナル小説 https://novelist.jp/ | 官能小説 https://r18.novelist.jp/
二次創作小説投稿サイト「2.novelist.jp」

神手物語(ゴッドハンドストーリー)~名医の条件~71-80話

INDEX|26ページ/28ページ|

次のページ前のページ
 

第80話 気配

 11月半ばシャマルはハイチからブラジルへ移動していた。
ブラジルはアマゾン川の流れる国であり赤道直下のジャングルの国である。
 首都ブラジリアから少し西へ行くともうアマゾンのジャングルである。
主要な町へ行く道さえない国、移動は殆どアマゾン川を船で移動する。
「この国では、飲み水と、蚊に注意しなさい」
 マルク団長の言葉だった。
飲み物もちょっと目を離せばハエやら蚊やらが卵を生みに来る。
知らずに飲めば体の中で卵が孵って大変な事になる。
 その上マラリアや黄熱病、デング熱など感染症との戦いだった。
おまけに水の中からワニやピラニアが襲ってくる。
下手に水に入る訳にも行かなかった。
 シャマル達の活動の場は船の上だった。アマゾン川を中型の船で遡る。病院船である。
 ベッド数30床、手術室を備えた船である。その船で少数民族の村々を回るのだった。
 まだ未開の地、殆ど裸の生活をする民族も多く感染症や寄生虫による病気の為30年生きられない民族も多かった。
ここではマルク団長の独壇場だった。
 感染症治療の権威である彼にとって新しい感染症の発見、治療方法の確立、病気の根絶は彼のライフワークだ。
 シャマルの生活の場は殆ど船の上だった。