神手物語(ゴッドハンドストーリー)~名医の条件~71-80話
一方、なのは達は相も変わらず稽古稽古の毎日だった。
でもまだこの前見せられた奥義は使う事が出来ない、どうやったら使える様になるのか?
まだその糸口さえ掴めずにいた。
それでも新しい技はどんどん教えて貰える。
入り身投げに天狗投げ、肩車に膝車、出足払いに裾払い、朽木倒しに諸手刈りなど、投げ技を中心にどんどん新しい技を叩き込まれる。
新しい技を教えられる度に組み手でお互いに技を掛けて掛けられて覚えていく、痛みと共に体に刻んだ技は体が絶対に忘れない。
毎日の様に新しい技が叩き込まれていった。
そして学校でもだんだんと体育祭が近付いてきた。
ここまでのネックは男子だった。
なのはやすずか、フェイトの活躍で女子は学年所か校内優勝はまず間違いなさそうだ。
でも男子が足を引っ張る。
「もう、あんた達もうちょっと頑張ってよ、これじゃあ勝てる物も勝てないじゃない!」
途端にアリサのお小言が出る。
「どうしようか?」
クラスの女子で対策を考える。
「2週間で効果が出るか分からないけど、
あの筋トレをやらせてみたらどうやろか?」
はやての意見だった。
先ずは股割りから入る柔軟運動そして腹筋、背筋、普通のやり方と違う古武術独特の訓練の仕方。
やり慣れていない人間には地獄の様なメニューだ。
グラウンドでのリレーのバトン渡しやスタートの練習を除いて持てる時間の殆どを筋力トレーニングに費やした。
指導していたのは勿論なのはである。
それでも少しずつ体が慣れると僅かながら計測タイムが上がりだした。
こうしてクラス全体、なのはの指導の元一丸となって筋力トレーニングを続ける事になった。
こうして2週間は瞬く間に過ぎていった。
作品名:神手物語(ゴッドハンドストーリー)~名医の条件~71-80話 作家名:酔仙