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神手物語(ゴッドハンドストーリー)~名医の条件~81-90話

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第89話 死闘


「一人ずつかかってきなよ、私が遊んであげるから」
 彼らの神経を逆撫でする一言だった。
 彼らとしては誇りを傷つけられただろう?
何せまだ子供から遊んであげると言われたのだ。
3人で襲いかかるなんて事はしなかった。
「俺が相手をしてやろう」
 名乗り出たのはトンファを持った男だった。
両手にトンファ、非常にやりにくい相手だが今のなのはの相手じゃなかった。
「きなよ、たっぷり地獄を見せてあ・げ・る」
 次の瞬間、男がトンファを振りかざして突っ込んでくる。
思う壺だった。
 トンファが当たると思ったその瞬間なのはの姿がかき消える。
扣歩だった、男の後ろから脇腹に手加減無しの寸勁を叩き込む。
その一撃で男は崩れ落ちた。
 取り敢えず一人、
また起き上がってこられるのも鬱陶しいのでバインドを掛ける。
「次は誰かな?誰でも同じだけど」
 もう一人だけでは勝てないと思ったのだろう?
二人同時に飛びかかってくる。
一人は中国槍で上から、もう一人はヌンチャクで横から襲いかかってきた。
 二人の息はぴったりと合っていた。
有っていたが故にその技の完璧な発動が出来たのだろう。
「奥義、無双取り」
 今まで出来ていなかった奥義を完璧に使えていた。
命がけのその集中力がなのはを奥義の高みへと上らせたのだ。
(流石だな、だがそこからどうする?この次は自分で考えるしかないぞ?)
 士郎がそう思った瞬間だった。
 二人の男が崩れ落ちた。
喉を押さえて激しく咳き込んでいる。
「奥義、吐納!」
 まさか、今まで全く糸口さえ掴めなかった吐納も出来ていた。
この所なのはは一人で特訓していたのだ。
町行く人々の呼吸を読み気配を読んで何時どのタイミングで技を仕掛けるか?
ずっと練習してきたのだ。この練習は良く恭也がやっていた物だ。
日頃、恭也が町行く人々をずっと眺めている事があった。
それはこういう練習をしているのだと改めて気付いた時、なのはもまた強くなる方法に気付いたのだった。
 激しく咳き込む二人にバインドを掛ける。
「キール准将、あなただけは許さない」
 なのはの目が怒りに染まっていた。
その何処までも深く煮えたぎるマグマの様な怒りはキール准将を恐怖のどん底に叩き込んだ。
「舐めるな、俺だってAAクラスの魔導師だ!」
 彼のデバイスは、長刀の様なアームドデバイスだった。
そこの先端から強力な直射砲を撃ってくる。
勿論殺傷設定で……
 でも当たらない。
体を左右に振ってギリギリでかわす、当たりそうなのは右手に魔力を込めて捌いて見せた。
 次の瞬間、一瞬で距離を詰めるなのは、もう彼に残されたのは絶望だった。
 百重刺しがマシンガンの様に体中に突き刺さる。
中高拳でただ乱打を撃ち込んでいる訳じゃない、全てツボに経絡秘孔に入っている。
 最後は鳩尾にありったけの力を込めた寸勁を叩き込んだ。まさにフルボッコ全治2ヶ月の重傷だろう?
「まださっきの奴らの方が強かったの」
 圧倒的強さを見せてなのはが勝利していた。